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信州初の健康づくりの道認定~東御市以外にも名乗りを!

 全国で健康づくりのためのコース整備を進める株式会社日本クアオルト研究所(名古屋市中区大須)。長野県内では初めて、東御市内の2か所のコースを認定しました。
 日本クアオルト研究所によると、東御市の「湯の丸高原コース」は、全長2・67kmで、高度は1780㍍から1860㍍。岐阜県飛騨市や三重県志摩市、名古屋市中区などクアオルト®健康ウオーキングを実施している全国の自治体の「クアの道®」の中でも最も標高の高いコースです。高度差(累積高度差)も106㍍あります。
 亜高原帯の気候にあり、レンゲツツジの大群落は国の天然記念物に指定され、「花高原」と親しまれています。
 東御市のもう一つの「芸術むら公園コース」は、全長1・82㍍。累積高度差は50㍍。北に浅間山、南に蓼科山が広がる公園内を周遊するコースで、野外オブジェが点在するなかを歩くことができます。
 東御市では7月23日、湯の丸高原コースで認定式が行われました。特別協賛企業の太陽生命関係者ら40人が出席。花岡利夫市長らは早速、既存のトレッキングコースを活用した認定コースで「歩き初め」を楽しんだと読売新聞県版で紹介されていました。
■クアオルトとは?

 クアオルトは、ドイツ語で療養地や健康保養地のことです。「心筋梗塞や狭心症のリハビリ、高血圧の治療法として、地形や冷気・風など気候の要素を活用したウオーキングが行われ、公的医療保険の対象になる」(日本クアオルト研究所機関紙より)。
 日本では医科学的なエビデンスに基づいて「クアオルト®健康ウオーキング」として各地に普及していて、2023年春時点で26自治体が導入し、79コースが整備されています。
 岐阜市では2019年から2コースを整備。2020年6月から2021年5月にかけて、医師らで組織する「岐阜心臓リハビリテーションネットワーク」が、クアオルト健康ウオーキング前後に参加者の血圧、心拍数などを計測し、リラックス感など精神状態も点数化して評価しました。その結果は2021年10月に日本循環器学会の英文誌に論文として発表されています。
 参加自治体は直近で29自治体に増えています。
■名古屋市でも
 今年3月、名古屋市中区栄の久屋大通公園でクアオルト®健康ウオーキングがスタートしました。政令指定都市の都市公園でのコース設定により、知名度アップにつなげたいといいます。
 今後はウオーキングイベント開催のたびに「認知症予防」、「メンタルヘルス」、「睡眠の質を上げる」などのテーマ性を持たせたいとのことです。
■長野県は健康ウオーキングの適地
 東御市以外にも信州にはクアオルト健康ウオーキングの適地がいっぱいあります。高原、湖畔、森林浴のできる里山、天竜川など川沿いの道、アルプスを見渡せる丘など…。
 各自治体は住民の健康づくりに加えて、医科学的な知見に基づいた健康ウオーキングを新たな観光の呼び水にするためにも、第2、第3の「健康ウオーキングの道」へ名乗りを挙げてほしいものです。
(2023年9月1日)
※地図は日本クアオルト研究所提供
  
 

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