見出し画像

信州・安曇野で山岳風景を描く~あさのたかを「タイルアートの世界」

 長野県安曇野市に工房を持つタイルアート作家あさのたかをさん(74)の個展が、名古屋市中区の松坂屋名古屋店本館8階の美術コーナー「アンテナプラスアート」で開かれています。9月20日(火)まで。
 展示されているのは、タイルにシルクスクリーンで直接色を重ねる「タイルアート」という、あさのさんオリジナルの技法の作品群。主に信州・北アルプスなどの山岳風景を描いています。このほか、「鹿島槍とカタクリ」、「安曇野・あさみ」といった花を描きこんだ作品や「雨晴海岸より立山連邦を望む」といった安曇野以外の作品もあります。
 

来場者に説明するあさのたかをさん(右から2人目)

あさのさんは群馬県桐生市出身。山登りが趣味で、1980年に松本市に移住。安曇野市にギャラリーと工房の「あさのたかおデザインオフィス」を構えて、観光関係のパンフレットや記念誌などの編集デザインを手がけています。
 タイルアートは、あさのさんが描いてきた作品を気軽に家庭で楽しんでもらいたい」と思ったのがきっかけでした。タイルアートの特色は、「室内灯などで反射をしない、手入れが楽で退色せず、劣化しないこと」とだといいます。信州の風景を自宅に居ながら楽しむことができます。
 

あさのたかをさんの木壁画の動物たち

 今回の展示には、あさのさんが手がけるもう一つの技法「木壁画」(ウッドアート)の動物たちも出展されています。木壁画は、木材の色や木目を生かして造形するアートです。
 注文を受けて「わが家のペット」をリアルに制作しているといいます。こちらも木のぬくもりが伝わってくる作品です。
 あさのさんの木壁画は、愛知・名古屋地区にも設置されています。愛知医科大学学生会館「森の診療所」(2002年)、豊橋市内の幼稚園「動物たちの音楽会シリーズ」(2003年)、名古屋市内の老人福祉施設「笑う動物たち」(2013年)などです。
 最近は北アルプスに限らず、高原や里の風景も描くなどフィールドを広げています。「かんてんぱぱ」で知られる伊那市の伊那食品工業の塚越寛・最高顧問から、安曇野以外にも南信州にも良い風景があるから描いてみてはと言われたことがきっかけで、伊那市の標高1800㍍の鹿嶺高原で描いた「春の鹿嶺高原」は、緑が鮮やかな作品です。
 価格は「安曇野・あざみ」など、額寸法27㌢×27㌢が1万5000円(本体価格)から。
 山好きの方も動物好きの方も一度ご覧ください。
(2022年9月16日)
 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?