ゲーム感想(ブルーメリアの海月亭)※R-18

作品名:ブルーメリアの海月亭
サークル:Laboratory
ジャンル:シミュレーション
総合評価:C+~B-

リーズはレストラン海月亭のウェイトレス。
ある日、店の権利が買収されて、大慌て。
権利を買い戻すために海月亭を繁盛させよう!

というのが話の流れ。
ゲームとしては料理をセッティングし、後はランダムで訪れる客にランダムで料理が提供され、結果、収入を得る、といった出目の見えないスロット方式。
料理には色んな効果が設定してあり、組み合わせで収入が何倍にもなる。という、どんどんお金を稼いでいくゲーム性が面白そうだ、と体験版で思ったので購入。
ゲーム部分に不満はないものの、印象としてはイベントシーンとゲームパートがケンカしている感じだった。かなりの高頻度で挟まれるイベントシーンは、ボリュームという観点で見ると良い要素のように思えるが、このゲームに対しては相性が悪い。ガンガンお金を稼いでいくところに気持ちよさがあるのに、流れをいちいち阻害されている感じだった。

また、イベントシーンの8割近くはR-18ゲームであるが故のエロシーンなわけだが、基本、性知識に疎い娘のオナニーを見守る系統。マッサージ師や痴漢なども存在してはいるものの、主体はいかに性に目覚めていくかを描くシーンであり、また、不定形生物であったり完全に人外相手オンリーであることなど、やや特殊性癖よりの内容。趣味が合致すればゲームの流れを邪魔されても気にならないのだろうが、いかんせん自分の趣味ではなかった。

エロシーンそのものについても、絵柄や話の雰囲気がほのぼの系の上に絵本かおとぎ話世界のような、あまりにも柔らかな世界観であるが故、エロい雰囲気になりにくい。逆に痴漢の存在が全体の雰囲気に対して邪魔ですらある。あれはあれで性知識のない娘に性知識を植え込む存在として必要だったのかもしれないが。で、一歩遠くから眺めている状態からの、「私子供が欲しい」でクラゲの赤ちゃん孕む展開は目が点である。なぜそういう気持ちになったのか、母性の発露も何もないままそうなるので、「あ、ああ、そうすか」というもはやどうでもいい気分にはなった。

勘違いしては困るが、ふわふわとした、柔らかな世界観は好ましいと思う。ただ、エロとの相性が悪いというだけで。とかく、エロを描くのに向いていないのではないか、という印象が現時点で強い。意味のないパンチラや、不自然なスカートのまくりあげは止めた方がいいよ。ああいうのは、普段なかなか見えないのがここぞという時、ふとした瞬間に自然に見えるのが良いのだから。いや、無防備であるとか、性に疎いことを示すために、家で下着姿でうろついてるってのは、ありだと思うけれど。
どちらかというと、エロよりも登場人物同士のコメディ的な掛け合い増やした方が良いのではないかという気はしている。

2週目になるとイベントスキップ設定ができるようになり、ここでようやく期待していた店舗経営系のがっつりお金稼ぎゲームになった。スコアが残り、ランキングもある。繰り返しやっていると大体同じパターンの稼ぎ方になっていくので、レシピのバリエーションがもっとほしいところではあるが、ちょっと遊ぶ程度であれば現時点で充分だろう。

1週目終了時点では自分の評価はC+(印象は悪くないけど次はいらない)だったが、2週目はそれなりに楽しかったためB-(次回作消極的購入検討)。要素の一つ一つは悪くないのだけれど、完成品として組み上げた時に整っていない感じだろうか。アランさんとかいいキャラしてるとは思うのだが。

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