ゲーム感想(ユトレピアの伝説)

作品名:ユトレピアの伝説 ※Ver.1.22
制作:k.imayui
ジャンル:RPG
総合評価:B~B+

……なんだろう、とても――とても不思議な作品だった。
王の命で目的もあいまいなまま旅立つ冒険者、何をすればいいのか、どこにいけばいいのか。魔王の存在すらあやふやなまま、ただ、旅を続けていく――

このゲームをプレイしようと思った理由は、自由度が気に入ったから。どこに行け、とは言われない。行ける場所には限りはあるが、少なくとも、それをしろとは言われない。プレイヤーが思うままにやって、そして、それを許す懐の広さを感じた。
思ったよりも世界は狭かったけれど、とても印象に残る独特の世界観があったと思う。

ところどころDQやFFをベースにしてあるのは、わざと一般的なRPGを基礎にすえ、それを歪にして、作品全体の雰囲気に利用したのだと自分は思う。
そう、何かおかしい世界。色んなことが、ゆがんでいる世界。戸惑いながら進んだ先にある、終盤のインパクトの強さ。

このゲームに関しては、事前の情報なしに体験することで面白さが格段にあがるため、内容については詳しく触れない。
3周ほどプレイしてみたが、もう一歩何かがあれば、名作足りえた作品だと思う。
終盤に「ソレ」をキーとしてあって、「ソレ」を無視できるようにもしてあったのだから、それをしたときに、もう一つ、更にインパクトの大きい最後が欲しかった。

こういう作風なのだとわかってプレイしてしまうと、少し面白さが減ってしまうため、「次作も買いたいか」といわれると、ちょっと考えてしまう。とはいえ、このゲームが面白かったのは確かであり、自分の中の評価が安定しない。買いたい気持ちもあるけれど、ちょっと気おくれする部分もある、ということで評価B~B+。


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