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台湾微住者からの気づき

先月12月になんと台湾からリノベーションチームが大野にやって来た。6日間の微住。
まずもって、今回はただ宿泊施設を整備しよう!というものじゃない。
「面白そう」と流れと勢いで動いてるこのプロジェクトにはかなりの余白がある。つまり受け入れの幅がゆるい。
ただつくるだけじゃやっぱり面白くないよね。誰かと一緒に作りたいよね。国内じゃなく、いきなり海外と繋がったらいいよね。などと話しているなかで、前回の記事にもある田中くんの存在と繋がった。「微住」してホステルをつくること。

場所のコンセプトを考える段階から「微住」という考え方がでやる。
一緒につくるなら同じ目線の人たちと作りたいし、現地を見て一緒に考え、一緒につくれる人と、一緒に酒を酌み交わしたい。
時間や考えを共有して、お互いがぐっと近くなり、その関係がずっと続くと最高にいい。
お互い離れていてもふっと相手のこと考えて微笑んでしまうくらいが楽しい。

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今回の宿泊施設を一緒につくるのは「Artqpie(アキュパイ)」というデザイン建築チーム(↑上記写真は11月に台中のArtqpieにお邪魔した時のもの)。
台中でお店や宿泊施設など、人が集まる新しい場所やコミュニティを作るのを得意とし、12月は、デザイン・コンセプトを考えるAJ(エージェー)が6日間大野に微住した。
まちなかをじっくり歩き、空き家、空き店舗、空き店舗活用事例を見ていてAJがよく聞いてきたことにハッとさせられた。
「ここはもともとなにだったの?」
「どいう人が使っていたの?」
それに対して私はあまり答えられなかった。
ここで始めるのに、人や建物、歴史など、ここの暮らしをよく知らないということに気づかされた。
「なぜ知らずにやるのか、すごく不思議」とAJは言った。
Artqpieはまちやその場所の課題を解決するためにリノベーションやお店などをつくる。あくまでも解決手段としてのデザインや建築があるという考え方をする。
自分たちに置き換えた時、当事者である「そこで暮らす人の存在」が完全に抜けていることに気づかされた。

宿泊者を商店街に送り込む。聞こえはいいが、自分たちがよく知らない商店街に人は送り込めない。
自分たちが今することはもっと商店街の人を知ることなんだ。
確かに、AJたちと歩くと本当にまちなかは面白い。
入りにくいお店でも敷居を一歩またぐと、すごくいろんなお話をしてくれる人が多い。嫌な顔をする人はほぼいない。
その一歩が、まだ自分の知らない新しい世界を広げてくれる。そう感じた。

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そして、もう1つ気づかされたことは「なんでもないこの日常をどう味わうか」ということ。
滞在中、受け入れ側としては、大野らしいものを食べてもらおうと昼食などお店を探してランチをしていたが、滞在後半AJは
「事務所裏の空き地で作って食べよう」と言ってきた。
そこで、急遽その辺にあるものでテーブルを設え、事務所のバーナーでお湯を沸かし、商店街で食材や鍋を買い、即席調理&ランチをした。
これがすごく楽しかった。
ざっくりとしたシンプルな味付けで野菜を炒めて、ラーメンを茹でて食べるだけ。それだけで、いろんな会話が生まれ、お互いの距離はずっと縮まった。
ゲストがまちに関わることで空き地も食堂に変わり、足りないものは商店街にある。本当の意味で商店街の形を成してくる。
あるものをどうやって楽しむかということを台湾チームは気付かさせてくれた。

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ここにあるものの楽しみ方を発掘するためにもっとまちを歩いていきたいと思います。旅人や大野の人が商店街を歩いて、利用してみて、たくさんの人と話す機会が増えていくといいですね。

明日13日は、商店街の人たちと一緒に餅つきをします。
これまでは商店街の人はお客さんとして声をかけていたけど、もっと一緒にやりたい。セイロでもち米を蒸したこともないので、できる人を探して声をかけていったら結構いるんです。こうやって世代を超えて大野で遊びたい。
たくさんの人が自分ごとになるその一歩です。

お気軽に遊びにきてください。


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