違和感②

冬季休暇の帰省で、私たち夫婦は空港にいた。
いつも通り、愛犬を特別手荷物として申請するため並んでいた。
思ったよりも混雑していて、私たちはあまり時間がなかった方だったので優先順位を繰り上げて頂くことができ、前の方で順番をまっていた。

そうすると、目の前のお客がクレーマーであることに気づく。なにやらライターが手荷物でも預けでも違反になるので放棄していただくことになりますと女性社員の方から促されているようだった。
わたしは後ろから聞いていても内容を理解できたのだが、その客はそもそも日本語が理解できないのかと言わんばかりのしかめっ面で同じことを繰り返しクレームとして言いつけていた。

そこから約10分待ったところで、他の列の方が譲って下さり無事愛犬と自分たちの手荷物の申請の全てが終わった。

しかしまたここで問題があった。

ちょうど他の列の方が譲ってくださったタイミングで、夫が「ねえねえ、さっきメールで送ってくれた搭乗コード見れないよ」と言ってきたのだ。

わたしはちょうど申請書に記入したりと作業していたので、「ちょっと待ってね。」と言って、面倒ながらもスクリーンショットで彼の搭乗コードを送信したのだ。

そうすると、女性社員と話している最中に「ねえねえ、スクリーンショットじゃ絶対有効にならないよね?そうだよきっと。ねえ」と隣からイライラした口調で話しかけ続けてくるのだ。

わたしはまずは申請が優先だと判断していたため、「まってね。」とだけいっていた。
その間も夫は「えー。どゆこと。はー。」と嫌味な吐息を漏らし続けていた。

手続きが終わった後、「ねえねえ、どうにかしないと」と彼が急かせてくるのだ。
ここでイライラしてはいけないので、「ちょっと待ってゆっくりね」と言ったのだが、「そんな時間に余裕ないんだよ!!」と叫ばれたのだ。

短気だなと、うるさいなと思い、「分かったから。じゃあ待ってよ。」と赤ん坊を宥めるように夫にいった。

心中では「スクリーンショットが有効かどうかなんて自分で調べればわかる話なのに、どうして私にすべて話してくるのだろう」と理解できない事柄でいっぱいだった。

自分で生きることもできないおじさんにしたのは私なのだろうか。

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