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honはどこへいった

もともとのエネルギーが弱いのだ、と感じることがある。だからどこをどう直してもよくならいと。(自分みたいじゃないか)それで書き直し続けてしまうことがある。

「本はどこへいった」
              

おかしなリズムで歩いている
二十メートルほどの行列に
暗がりのなか近づくと
阿波踊りの練習
ぼくも最後尾について
一緒に踊った

コンビニに寄ると
本のコーナーは箱ばかり
本のかたちをしているけれど
生き抜く工具
キャンプに使える便利なエプロン
それらを手に取り
ひとつひとつ眺めていった
さいごの箱には
美顔ローラーというものが
おさめられていた

終わらない餅つきのように
誰もが手を動かしている
夜の本が
近づいてくる
暗がりに手を泳ぐと
箱の気配がして
それはまだ
本のかたちをしてるだろうか
息を吸う
あわ踊り

生きてることに関わる限りにおいて
というサインにだけ、うなづく。という箱をさわる

それは意味しない、が入っている

生活を意味しない、ふかくうなずくタオル、股間をよく洗えない詩、が入っている

あわ踊り

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