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【10/18】最優秀中継ぎ・祈願~中日・祖父江に笑顔になってほしい~

0. はじめに

 ジャイアンツ優勢で進む今季のセリーグで、反撃の狼煙を上げているチームがある、そう「中日ドラゴンズ」である。2000年台は落合監督長期政権下でAクラスを堅く死守してきたものの2013年からは7年連続Bクラスに低迷、しかし今季は中盤以降堅実に白星を重ね、現在2位と8年ぶりのAクラス入りへ良い位置につけている(本当に今季CSが無いのがもったいない)。

その中でも最優秀中継ぎを争う祖父江の活躍は見落とせない。今回はその祖父江について、特集してみたいと思う。

祖父江の毎年の成績は下記の図の通りである。

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(図)祖父江大輔の成績(2014-2020)

この表を見て感じるのが、成績に対して年俸がいまいち伴っていないということである。(もちろんドラゴンズの試合をずっと追っているファンならば分かる理由等もあるかもしれないが)

昨年オフには、ダルビッシュがtwitter上で祖父江の通算成績に対して年俸・一回目の提示金額が低いのではないかと疑問を呈する一幕もあった。

(参考)https://full-count.jp/2020/03/04/post709407/

そんな今回は、過去5人いるドラゴンズの最優秀中継ぎ獲得者のうち、獲得年に退団したJ.ロドリゲスを除く4人の成績と年俸を振り返りながら、今オフの祖父江の年俸について思いを馳せてみたいと思う。

1. 過去のドラゴンズ中継ぎタイトルホルダーの成績と年俸推移

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(図) 歴代の中日ドラゴンズ中継ぎタイトルホルダー

1996年より設定された「最優秀中継ぎ投手」を受賞したドラゴンズの選手は

・1998年 落合英二

・1999年・2000年・2003年 岩瀬仁紀

・2004年 岡本真也

・2010年・2011年 浅尾拓也

・2019年 J.ロドリゲス

の5名である。

スクリーンショット (337)

うち、ルーキーで獲得した岩瀬(凄まじい成績・・・)、前年も67試合に登板し大車輪の成績を残した浅尾に比べ、ベースの年俸が近い落合・岡本の方が現状の祖父江には立場として近いかもしれない。

先発から本格転向した落合は前年最下位に沈んだチームを2位に押し上げる勢力に一翼を担い、55試合、73イニング登板とフル回転。年俸は129%と大幅アップし、その後は引退年の1億1000万円まで一度上がったベース給を大きく下げることはなかった。

社会人からの入団より最初2年は思うような成績が残らず、年俸も据え置きだった岡本は3年目に40試合登板 WHIP1.09と大活躍。4年目には自身キャリアハイの63試合登板 防御率2.03 9勝と連続して活躍し、180%アップと大きな年俸アップを勝ち取った。

現在の祖父江は

「7年連続30試合以上登板・直近3年の平均登板試合数が50試合前後・今季キャリアハイのホールド数」の3点をマークしており、その継続性という点では、岡本・落合を凌ぐものがある。

今季の登板間隔・残り試合数(18試合・残り15%)を勘案するに、恐らく

53-55試合登板 防御率2.00前後 50イニング 1-2勝 0-1敗 30-32HP 

ぐらいの成績を残すのではないだろうか。(もちろん中継ぎなのである程度運要素もあるが)

かつてのタイトルホルダーに比べ、イニング数は少し少ないものの(もちろん例年より20試合程度少ない事が大きな要因である)、Aクラスへ押し上げる一因となっていることは言うまでもなく、落合や岡本、ひいては岩瀬・浅尾に続くものがある。

年俸としても、通常年であれば、5,000万-5,400万円 は期待してもよいのではないだろうか。誰も文句は言わないと個人的には感じる。

3. おわりに

ここまで書いてきたが、今季の球界は

・新型コロナウイルスによる各球団の収益減

・Aクラスに入ってもCS出場権が無い

・祖父江自身が30代中盤であり、FA権所持選手でもない

という3点より、もしかしたらここに書いたより年俸を再度渋られてしまう可能性も大いにあり得る。ここだけは本当に読めない点である。

残り20試合をきった今季のプロ野球、祖父江がどこまで成績を残し、ドラゴンズはどこまでジャイアンツに肉薄できるか、注視して見守りたいと思う。

文責:徳

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