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HR勝率~ある報われない選手の話~(べいじゃり)

0.はじめに

皆さんはある選手がホームラン打つ度に勝つとメディアが「〇〇神話」などということは聞いたことがあるだろうか?ホームランはすごいもので、打つだけで最低1点以上は入るものである。得点が入れば、チームが勝つ確率は高くなるのでちょっと運が良ければホームラン神話になるのである。

にも関わらず、今シーズンある選手がホームランを打っても打っても勝てない、「逆神話」状態になっている選手がいる。ちなみにその選手のHR詳細は以下の通り。

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ビハインドでHRを打っている訳でもなく、むしろチームにとって貴重なホームランを打っているにも関わらず1勝しか出来ていないという不運っぷりを発揮している。この時点で既に誰かピンと来ている方もいると思うが、今回はこの報われない選手をきっかけに選手別のHRを打った試合での勝敗をまとめていきたい。今回の記事ではHRを打った試合での勝率を「HR勝率」と呼んでこの数字を鍵にまとめていきたいと思う。

1.対象選手

今回、HRを打った試合での勝敗についてまとめたのは8/26(水)時点で7本以上打っている選手を対象にした。7本というのは先述の選手が7本だったという理由なのでとても意図的な数字だが、6本以下の選手には先述の選手ほど不運な選手はいないのでご容赦いただきたい。

2.HR勝率

早速、セパ関係なく8/26(水)終了時点のHR数順のHR勝率一覧を見ていただきたい。

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筆者は、最近パリーグの試合をチェックできていなかったので中田が両リーグ最速で20HR到達していることに驚いているが、上位陣は流石の顔ぶれ。7本塁打以上の対象選手は31人いる。

既にパッと見で異常に勝率が低い選手がいるが、まずはHR勝率トップ10を見ていきたい。

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トップは浅村の87.5%、16HRを放ち、2敗しかしていない。本人、チームともに開幕ダッシュを決めシーズン序盤は浅村のHRで勝った試合も何試合もあり、浅村の好不調がチームの好不調とも被っている印象である。楽天には他にも実力のある選手が打線に並ぶが、浅村の調子がチームの調子に与える影響は大きいと言えるだろう。

本塁打数が10本前後の選手では、サンズスパンジェンバーグピレラといった新助っ人もランクインしてきている。各球団のファンはこの3人には勝負所のHRであったり、いい試合でのHRを打っている印象もあるのではなかろうか?逆に大山阿部は開幕直後不調だったため、いいイメージがないファンからしたら、意外かもしれないが、今季のHRは勝ち試合で打っている。(筆者的にはこの2人は総合力が高い貴重な右打者なので好きである)

また、現在のパリーグHR王の中田翔も72.22%でランクインしている。決してチーム状態が良くない日ハムで、しかも 20HRも打っていると負け試合でのHRも増えそうなものだが、これだけのHR勝率を叩き出せているのは中田の貢献度がいかに高いかが分かる。一方、セリーグHR王の岡本は首位をひた走る巨人の好調と同様に勝ち試合でHRが飛び出している。勝ち試合が多いチームにいるので、イメージ通りの結果である。

続いてHR勝率ワースト10を見ていきたいと思う。

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という訳で、はじめにで紹介したのはT-岡田であった。HR打った試合で1試合しか勝てていない。しかも、HRは重要な場面で打っているにも関わらずである。最下位というチーム状態が悪いにしても悲しいデータである。ちなみに今回の対象選手で1勝しかないのはT-岡田だけ。次に少ないのはバレンティンの3勝という状況なので、いかに報われていないかが分かる。

ちなみにワースト2位もセリーグ最下位のヤクルトの村上で36.36%ある。HRを打った試合での6敗はロメロ(HR勝率:53.85%)、柳田(HR勝率:62.5%)と並び、今回の対象選手の中ではワーストである。最下位のチームで奮闘する高卒3年目の頑張りが無駄にならないようにヤクルト投手陣には頑張ってほしい。

データ参照:http://nf3.sakura.ne.jp/index.html

3.まとめ

改めてワースト10を見てもHR勝率が40%を超えている選手がほとんど。やはり、HRを打てば点数が入るので勝ちやすくなるというのはあながち間違っていないと思われる。そして、14.29%というT-岡田が異常な数字だというのが分かる。ヘッダー写真のようにT-岡田がHRでチームを勝ちに導き、「逆神話」を「神話」に変えて報われている姿を連日見れることを切に願う。

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