お風呂掃除何回までOK?
外から帰ってきてシャワーを浴びる。
いつもは浴槽の掃除をするのが面倒に感じてシャワーのついでに掃除までするのは5回に1回くらいの割合。20%というか、2割というか、ゴブンノイチというか。
まぁ、全部同じだけど好みの言い方ってあるよね。ワタシのイチオシは、微調整がすぐにできる分数(誰得
まぁ、それくらいでしかしないついでのお風呂掃除だけど、なんとなく気分がイイから浴槽の掃除もついでにしておいてあげようと、1/5で発動するお掃除ディとなったある日。
「お風呂掃除、もうしといたで」と宣言することをすっかりと忘れ、麦茶をなみなみと注いだコップを傾けながら「これがビールだったらなぁ…」と心の中にいるであろう誰かに語りかけつつ、子のプレイしているニーアレプリカントを眺めていると、子が
「ちょっと風呂入ってくるわ」
と言い残してお風呂に向かっていった。
「1日に何回風呂入るねん」
と言いたい気持ちをぐっと抑えつつ、スマホをポチポチしながらのんびりダラダラとゴロゴロ転がることにした。
長い
いつもならすぐに出てくるのに、今日に限ってなかなか出てこない。
「まさかアイツ、風呂掃除をしているのではなかろうな…」
そんな気配を感じてみたものの、最近はシャワーの後に掃除をして出てくることがほぼ無くなってしまった子。この気配は気のせいに違いない。
昔の、シャワーを浴びるついでに掃除をしてくれた子はもうここにはいない。
ガラガラガラッ
にこやかにお風呂から出てきた子が、いつも通り頭からボトボトと水滴を垂らし、水たまりを作りながらワタシの前で得意げにこういった。
「お風呂掃除してきたで」
「(お、おぅ)ありがとう~。助かるわ~」
いつになったら脱衣所でしっかりと頭と体が拭けるようになるんだろう…。お風呂から出てくる子がどんどんと大きくなっているのに伴って、廊下や部屋に出来上がる水たまりの大きさも大きくなっているのを見る度に
「幼稚園に行くようになったコヤツのいとこの方が、上手に体を拭けているのはいかがな事か…」
と少しおセンチな気持ちになってくるのはここだけの話。
話を戻して。
さっきお風呂掃除しをしてしまっていたことには一切触れなかったワタシ。
2回洗っても、洗い残しがあった場所が綺麗になっているメリットしかないよね☆なんていつも通り何も考えることなく、ノーテンキにそのまま夜を迎えた。
晩御飯の片付けが終わり、いつも通りパソコンで遊んでいたところ、なんだかお風呂場でシャワーを使っているような気がする。
「もしや、家人がお風呂掃除をしているのではなかろうな…」
そっとお風呂場をのぞき込むと家人が一生懸命浴槽の掃除をしているところだった。
あぁー。ご飯の時にでもちゃんと言っとくべきだった…
もし、今お風呂掃除をしているのが子であったなら「ありがとう~」の一言で済ませることが出来たはずだけど、家人に対して発動する優しさ成分は子が生まれてからというもの、減少することはあっても増加することはほぼ無いといっても過言ではない。
そう。減る一方。右肩下がり。よくて横ばい。
そんな優しさ成分減少中のワタシは、躊躇することなくこう告げる。
「ごはん前に、子がお風呂掃除してくれとったで」
「なにー?!」
ちょっと悲しそうな家人を見て「その前にワタシもお風呂掃除したけどな」という言葉を発することはできなかった。
あの瞬間、優しさ成分濃度が濃くなったんだろうか。
しかしその後、体感的に濃くなったようには感じないので、あの一瞬だけなぜか濃度があがったのかもしれない。
( ゚Д゚) し … 死に花 …?!
優しさ成分よ、もうちょっと頑張っとくれ…
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