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たまに語るならこんなカード【ガジェット・トレーラー】

この企画は、遊戯王OCG&TCGの全カードリストからランダムに選出された1枚について、実用的な観点から考察するものです。

以下のルールを設けています。
遊戯王カードwikiでの記述以上に踏み込んだ考察を行う
・通常モンスター、ほぼ下位互換と判断したカードは除外する

始まります。本日のお題は《ガジェット・トレーラー》です。

基本データ

ガジェットトレーラー

《ガジェット・トレーラー/Gadget Hauler》
効果モンスター
星6/地属性/機械族/攻1300/守 0
1ターンに1度、手札から「D(ディフォーマー)」と名のついたモンスターを任意の枚数墓地へ送る事ができる。
この効果で墓地へ送ったモンスター1体につき、このカードの攻撃力は800ポイントアップする。

《ガジェット・トレーラー》は遊戯王5D'sで龍亞が使用したカードです。

龍亞と言えば「D(ディフォーマー)」と「パワー・ツール・ドラゴン」のイメージが強いですが、初期のデュエルでは「パワー・ツール・ドラゴン」は登場せず、龍亞は未熟なデュエリストとして描写されていました。

ガジェットトレーラー-アニメ

↑ vsボマー戦の《ガジェット・トレーラー》

そういう時期に使用された《ガジェット・トレーラー》は、能力が控えめであることに加えて、「D」名称すら持っていません。(ちなみにこの「ガジェット」シリーズは全部で3種類存在します。)

ではそんなカードに何ができるのかを調べていきましょう。

解析・考察

まず、効果を素直に受け止め、「D」デッキにおける打点カードとしての運用はどうでしょうか。

これは直ちに棄却すべき案でしょう(異論はコメントで受け付けます)。

何しろこのモンスター自身は「D」カードではないため、「D」の関連シナジーを全く受けることができません
単純に考えても2枚以上を捨てられなければ《マシンナーズ・フォートレス》の下位互換であり、場に出す労力は比べるまでもありません。素の攻撃力も低く、とても実用的とは言えない性能です。

フォートレス

次に、このカードが属している「ガジェット」カテゴリでの運用はどうでしょうか。

同カテゴリとは何の関係もないカードですからこれもすぐに棄却できそうな案ですが、近年登場したあるカード群によって、このカードを評価できる点が見つかりました。

《起動提督デストロイリボルバー》とその周辺カードです。

デストロイリボルバー

このカード群の特徴は「ガジェット」モンスターを指定している点です。

いやいやガジェットサポートなんていくらでもあるじゃないかと思いきや、3色ガジェットは名称指定ですし、金銀プラチナガジェットや《機動砲塁 パワー・ホールド》は『レベル4の「ガジェット」モンスター』と限定しています。
つまり、これまで《ガジェット・トレーラー》は巧みにサポートの枠から外されていたというわけです(そりゃそうだ)。

これらの新規の登場によって《ガジェット・トレーラー》を体系的にサポートできる状況が整いました。
そして同カードは「ガジェット」唯一の地属性・機械族・上級モンスターなので、つまり緊急ダイヤで出せる唯一の「ガジェット」上級モンスターです。どういうことかと言うと、緊急ダイヤ1枚から《起動提督デストロイリボルバー》や《起動兵長コマンドリボルバー》の素材を満たせます。

以上により《ガジェット・トレーラー》のガジェットデッキにおける価値を見いだせました。めでたしめでたし。




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Wikiに似たようなことが書いてあったのでもう少し続きます。くそ

失われた記憶「カメンレオン」

《ガジェット・トレーラー》はその貧弱極まるステータスから、《クリッター》と《黒き森のウィッチ》、そして《カメンレオン》に対応しています。

カメンレオン

《カメンレオン》覚えていますか? 初出は2013年のJUDGMENT OF THE LIGHTだそうです。ZEXAL期らしいカードパワーを感じますね。

《カメンレオン》はその制約により用途がシンクロ召喚にほぼ限られるので、上級モンスターである《ガジェット・トレーラー》とは地味に噛み合いがあります。

出せる10シンクロモンスター、何があるでしょうか。

個人的な最有力候補は《ブラッド・ローズ・ドラゴン》です。

ブラッドローズ

追加効果は狙えませんが単体で機能する上、②の効果が《カメンレオン》の制約下でも使えるので決まったらちょっとドヤ顔できます。いや無理
というかこのカード強すぎですね。この記事を書く前に出てくれて良かった。これでなくて《時械神祖ヴルガータ》などと抜かしたら読者の大半は腰を抜かしたことでしょう。

と言ってもこれだけなら他のレベル6・守備力0モンスターでも同じですが、《カメンレオン》は《キングレムリン》でサーチができます。そして《キングレムリン》はランク4エクシーズなので、「ガジェット」デッキで採用が見込めます。

具体的には、手札に3色ガジェットのいずれかと《サモンチェーン》とチェーンを組む手段、墓地に《ガジェット・トレーラー》で1ターンに上記の展開ができました。《カメンレオン》は通常召喚とEXデッキからの特殊召喚は縛らないんですよと、ここまでくればドヤ顔も許されそうです。

サモンチェーン

結論

以上の考察により、《ガジェット・トレーラー》は「サモンチェーン軸デストロイリボルバー型ガジェット~カメンレオンを添えて~」デッキにおいて採用が見込めるという結論に至りました。

全く洗練された内容ではないので、いつかしっかりとデッキを組めたらいいなと思います。もしくはこれを読んでくれたあなたの手で。。。

次回のカードは《EMレビュー・ダンサー》です。お楽しみに!

EMレビューダンサー

なにこれ?

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