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おんがくのおぼえかた 2

第一の壁【音程】

音楽の理論を学ぶ上で欠かせない知識「楽典」。残念ながら、国語でいうところの、文字を覚える。算数でいうところの、数字を覚える、というレベルの部分で躓いている人が多いのです。日本って国はどうしてこう音楽教育を疎かにするんだろう……。

音程とは、2つある音の距離のことです。Aという音に対して、Bは音程2度、というように数字で表す事ができます。和声やコードを理解するにあたって必ず必要な考え方なのですが…これが…、出来ている人が驚くほど少ない。そして、正確じゃない知識でのミュージシャン同士での会話で、よくわからないまま使われ、よくわからないままなんとかしようとし、結局ダメになるというパターンが、よく、本当によくあります。

半年程前から私に習いに来ている生徒がいましてね…、その人、ドラマーなのですがとにかく音楽の演奏に関してはやたらと上手い。バンドを組んでいるらしいのですが、そのバンドのメンバーもやたらと上手い。一人ひとりの演奏能力はプロに引けを取りません。しかしバンドでの活動はうまくいきません。なぜなら、全員楽譜がまともに読めないからです。演奏家というのは、耳だけでなんとかなっちゃうものですが、それはあくまでソロでの話です。誰かとセッションしよう、となった時、楽譜が読めない事は致命的になります。伝える手段がないからです。ボーカリストがギタリストに「ここをこうやってくれ」と頼むにしても、ボーカリストはギターを弾けないため、伝える手段がありません。歌でギターの弾き方を伝える事は不可能に近い。バンドのメンバー内で「…結局うまくいかないのは楽譜が読めないからじゃね?」という話になり、そのうちの一人が習いに来たわけです。これは、DTMerでも同様の事が言えます。自分だけで作っているうちはなんとかなりますが、そのうち生演奏を組み込もう、となった途端に破綻します。誰かに歌を依頼しよう、となった時に諦めざるを得なくなるのです。

音程の基本

まず、「ド」と「ド」の音の距離。(同音)、距離がゼロなんだから、0度って言ってほしいところですが…、1度です。いいですか皆さん、ここ重要です。1度です。1度。(ここから間違ってる人が驚く程多い)

「ド」と「レ」の音の距離は、単純に「ドレミファソラシド」を、1、2,3,…と数えていくので「2度」です。

とすると、「ド」と「ミ」の音程は「3度」ということになりますね。

「レ」と「ミ」の音程はもちろん「2度」

「レ」と「ファ」の音程は「3度」。あくまで、音に対して音への距離です。

ずいぶんと離れていますが、驚く事はありません。「ドレミファソラシドレミファ」と指を折って数えましょう(ドが1なのがポイント)。これは11度ですね。

「ソラシドレミ」だから、6度です。

!!

シャ、シャープ?! フラット?! えーと…、って思う事はありません。今の段階では無視して下さい。「ソラシドレミ」なのですから、6度です。

も、もう惑わされないぞ。これは「ラシドレミファ」だから、6度だ! はい正解です。

音程というのは、「ドレミファソラシド」を基本とした考え方をしているわけです。指折り数えれば、大丈夫。なーんだ簡単じゃないかー。

音程、のややこしいところ

とどの詰まり、上記のような数字の概念があればいいわけです。音程は8進数で、オクターブは「8度」です。8度を超える音程もありますが、今はまぁ、考えないことにしておきましょう。問題はここからです。

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