忘れっぽい私や誰かのための短い読書 13

 しかし、やさしくなれば、だいたいの人間関係はうまくいく。
 やさしい人は、人間関係がうまくいく。
 そして、(略)やさしい人は、うまくいかない人間関係からは離れる。
 少なくとも離れる努力をする。
 やさしい人は、イヤな人にいつまでもかかわらない。
 やさしくない人は、嫌いな人や嫌いなことにいつまでもかかわる。執着である。
 やさしい人は、好きな人や好きなことにこだわる。
 それが愛着である。
・・・「心が満足していないときには、なるべく人と会わないこと」である。
 心が満足していなければ、人を好きになれないばかりでなく、人を誉めることができない。
 心が満足していると全体が見える。相手の心の中も見える。
 相手を見ているときには、こちらの心は無。
「こんなことをされた」と不満なとき、
「オレは偉いんだ」と傲慢なとき、
 そうおもっているときには相手が見えない。
 つまり、自己執着の人には相手が見えない。
(略)
 疲れたときには、「よいしょ」の太鼓持ちが必要。
 疲れたときには、聞き出し方がうまい人が必要。
 疲れたときには、嫌いな人は避ける。
 嫌いなら会話はない。
 復讐的勝利者は、不自然に笑うことはあっても、自然に心地よく笑うことはない。
 幸せとは、自然に噴き出すような心地よさの心理である。
※※※
 どんなに笑っても暗い顔は暗い顔。
 どんなに「死にたーい!」と言っても、抜けている顔は抜けている顔。
 抜けている顔は明るい顔。
 阿修羅の顔をしていれば愛されない。
(略)
 何かに心理的に依存をしていなければ、人生に失敗はない。
 人生は明るくなる。だから好かれる。
 「劣等感を持つ者は優越することが唯一の喜びになる」と言われるが、正確に言えば、「愛を知らない者は優越することが唯一の喜びになる」ということである。
(略)
 愛は自信を与える。
 自信以上の贈り物はこの人生にはない。
 「その憎しみを乗り越える」ということは、自分を虐待した人を許すということである。
 やさしさの価値がわかることである。
 自分を虐待した人を許したときに、その歪んだ価値観から完全に解放されるのである。
 (略)
 それを一気に実行しようとしても無理
 一ミリ、一ミリ、実行する。
 諦めない。

 加藤諦三 やさしい人

*太字は当方による

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