見出し画像

中東が好きになったのは何故だろう - 初めての中東・クエート事務所の役割

サウジアラビアと違い、クエート国内での女性の過ごし方は
比較的自由がある方だ。
それでも、ビジネス街を、日本人で、女性が歩けば、珍しい。
私が歩けば、とたんに 強烈なインド人社会の繋がりで、光陰のごとく珍しいもんが歩いてた、と広がる。と、ニヤリ顔を見て理解した。

インド人のおじさんは、明日の訪問の議題は何かと次の質問に入った。
在庫を聞いて、売れ行きを聞いて、クレームを聞いて、引合いを取る。
お困り事も聞く。新たに紹介する商品のカタログも用意している。

そういうと、3つ目の質問が来た。
ところで、何が食べたい?  つまり昼食だった。

4つ目の質問は、クエートの次はどこに行く?チケットのリコンファームはしたのか。(この頃は、リコンファームが当たり前でした)

質問への回答に全て無反応で、おじさんから脈絡なく話が飛んできた。
おとなしく従うと決めていた。つと、インド人のおじさんは、電話を取り、明日の訪問先に時間を伝えていた。

この時になり少しずつ分かってきたのだけれど、
いくらアポイントを取っていても、入国したとか、約束通りいつ何時に行く という連絡は、かなりマメにする必要があるのだ。
すっぽかされても、こちらが悪いような言い方をされる。”え~ 連絡くれたか? いつ入国したんだ?” と、サラッと。

電話がおわると、明日、何時に どこどこへ行く と、まるで 今アポを取ったかのように言われて、違和感を覚えながら、分かったと答える。

おじさんの最後の質問、”ところで、あの見積りは注文になったのか?”
これが、おじさんと私の言い合いの始まりだった。
クエートオフィスと言うのであれば、代表として、注文確定をさせようと苦心したり、日本に連絡をする。もちろんその対価としてコミッションはバックする。しかし、日本から誰かがこない限り、日本からどうなった?と督促しない限り、このオフィスは動かず、私はそれが ずっと不快だった。
日本とクエートの顧客が直接やりとりして、事務所は何をしているのか分からず、単純にコミッションをバックする。

問いに対し、”お客は、何か言ってたの?”と、聞き返し、おじさんの口調が強まり、私が反応し、その往来が続き、言い合いになった。
おじさんは、チェっと舌打ちを何度もし、”この件になると この子とは いつも こうなる”と叫んでいた。

何人かの意見を聞き、評判を聞かされ、
熟慮と何度かの匂わしをし、
何年か後に、
事務所として認められないという直接的な言葉をメールした。

おじさんは主張を1点も曲げようとしなかった。
これも時代だとすら考えなかったようだ。
へんちくりんな日本の、訳の分からない女子の主張には、はなから聞く耳を持たなかった。上司は、自分がクエートを引き上げる時に代理を依頼した立場もあり、表には出なかった。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?