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血流認証とはなんなのか?

「血流認証」という耳慣れない言葉、どういう認証技術なのか、そして私たちバイオニクスは、なぜ血流認証技術を追求するのか、私たちの想いも含め、ご紹介します。

血流認証とは

ひとの身体の一部を使った認証技術を総称して、生体認証と言います。生体認証には、指紋認証や顔認証、虹彩認証や静脈認証などがありますが、血流認証もその中のひとつで、静脈認証技術と似たようなものです。そもそも、ひとの血管とは細胞に血液を送る管で、臓器の中で唯一、からだの隅々にまではりめぐらされたものです。そしてひとそれぞれ、そのかたちはちがっています。そこにはひとの細胞分裂や遺伝子の話などが絡んでくるのですが、つまりはその血管のはりめぐらされている模様(かたち)の違いを認証に利用しています。ではなぜ静脈認証とは言わず、血流認証と言うのか、それは私たちが認証に使用している指先は血管の折り返し地点、撮影画像には静脈も動脈も写っているのではないか、ということから、血流認証という呼び方を使っています。

血流認証装置のしくみ

ひとの身体に光を照射すると、深紫外線帯域の光が血液中のヘモグロビン(鉄分)に吸収され、結果、血管の部分が黒く浮かび上がります。その画像をカメラで撮影し、画像処理を施し、独自開発の演算処理で登録画像と認証時撮影画像を比べ、本人か他人かを切り分けています。生体認証を語るときに出てくる指数に、FAR(他人受入率)とFRR(本人拒否率)があります。残念ながら、人のからだのことなので、完全にゼロイチとはいきません。FRRは、指の入れ方などの理由から、ゼロにはできませんが、FARはゼロです。

また、血管のかたちは変化します。なぜなら、ひとは生まれてから死ぬまで細胞分裂をし続けますから、古い細胞は死に、また新たな細胞が生まれる。そのびに血管の形も少しずつ変わっていきます。大きくなっていくお子さまの成長のことを考えるとわかりやすいと思います。私たちの装置は、その小さな変化を学習していく機能を備えています。これは、長年、住宅分野で技術を育んできた、わたしたちのノウハウです。

なぜ血流認証なのか

当社代表の話では、ご家族の認知症に際し、また、海外で目にされた生体認証錠から、鍵(物理鍵)もカードも暗証番号もいらない何も持たない日常生活が実現できないか、という思いから会社を立ち上げたのが2001年のこと。
それから20年、法人分野から住宅市場へと、また、新築のマーケットから既存リフォームのマーケット市場を広げるとともに、血管の持つ可能性も追求しています。

毎日使う家の玄関だから、そこで健康情報も取得できたら、ひとの日常生活の中でいち早くからだの異変に気付けたら、健a康寿命を延ばすことへの貢献にもつながります。まずは血中酸素飽和度(SpO2)と心拍数からですが、血流認証装置での取得を実現します。ゆくゆくはもっと多くの健康情報を取得できるよう、わたしたちのバイオニクスは、人の命を守る会社として、その取り組みは続きます。