嗩吶Suǒnà/广播剧「判官」の音楽

小説「判官」で印象に残ったものの1つ。「嗩吶」Suǒnà=スオナ

广播剧の2季最後には劇伴がまとめて置かれている。
全曲ではないと思うけどもこれが本当に良い!广播剧聴いてる時もこのラジドラの劇伴めっちゃいいなーって何度も思った。
その中の1曲「我意狂・悲」のメイン楽器が嗩吶。聴いた瞬間、こう、言葉になっていない感情の水の底に突き刺さってくるような音に震えが。

オーボエの音みたいだ。スオナって一体どんな楽器なんだろう。

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門を通り抜けたとき、小区の北東角から嗩吶の音が響いてきた。
俗に言う、「嗩吶で送り出せない人はいない」。タクシーの運転手はその音で目が覚め、アクセルを踏み込み、雨の中を一瞬で駆け抜け、あっという間に見えなくなった。(第1章)

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「判官」は出だしが葬式で、夏樵がバンドを呼んで演奏してもらって、更には家に泊めている。
初めにそこを読んだときは、風習としてそういうのがあるのは知ってたから、単に臆病者の夏樵が夜怖くないように人にいてもらいたかったんだという描写のみで納得していた。

しかし小説終わり近くで「どこからか嗩吶の音が聞こえてきて夏樵の名が…」と、とても象徴的な描写で、第1章に呼応した。

それのおかげで俄然「嗩吶」が気になってしまった。
まぁちょっと調べればすぐわかることだけども、「嗩吶」とは「チャルメラ」のことだった。 チャルメラ?だと???😳 …ラーメンの?
そう、かのチャルメラおじさんが手に持つあのラッパが嗩吶なのだった😳

起源はペルシャと言われていて、「シルクロードを通じて中国に伝わり、日本へは安土桃山時代に伝わった。中国では民族楽器として2006年に無形文化遺産に登録されている」と。

YouTubeで検索してみると、民族楽器のオケをバックに超絶技巧を披露するソリストの演奏が多数アップされてるし、今も一部地域に残る葬式での演奏の様子なども探せる。
起源であるペルシャ、オスマントルコの軍楽隊が鳴らす「ズルナ」は一度は耳にしたことがあるだろう行進曲(YouTube)のメイン楽器だ🎺🇹🇷

「ズルナ」は東へ行って「嗩吶」→「チャルメラ」になり、西に行って「オーボエ」になった。音が似てるのも当然だったんだな〜🙄


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