「南禅」プロローグ(9章までのあらすじ)

*繁体字版です。魔翻訳なので読み間違えてる可能性が高いことをご了承ください。


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1章。三千の兵を前に階段を昇る淨霖。仏の前にある黄金の棺。咽泉劍を横になぎ払うと青い光が放たれた。真仏の説得に耳を貸すことなく、棺の中の男の首を落とし、それを階段に投げ捨てた。あの「臨松君」がなぜ殺戮の神と成り果てたのか誰もわからない。九天の四君が印を結び、僧たちの誦経が加速し、光が竜巻のように淨霖を取り囲み、彼は粉々になりやがてその存在は消失した。

2章。白い台の中に赤金の錦鯉が一匹。空中に浮かぶこともできるようだ。寝台に横たわる男を見ている。眠る彼は美しい。だが目を覚ますと一変して冷淡だ。もう1人、石頭小人がいる。阿乙という男姿のものが訪ねてきた。錦鯉を揶揄いいじめる。淨霖に山から下りようと誘うが彼は動かない。阿乙は錦鯉を攫い鳥の姿に戻り飛び去った。

3章。阿乙は錦鯉を海蛇の池に落としてしまう。自力で脱出するのは無理だ。淨霖は来てくれるか?自分にそこまでの価値があるとは思えないけど側にいたい。何故なら彼を食べたいから。今はまだ食べるほどの力がない。近くにいることで霊気を奪いもっと力を付けなくては。海蛇が錦鯉に襲いかかる。逃げ惑うが口の中に吸い込まれてしまった。その時白く光る節のある手が伸びて錦鯉を助けた。淨霖が山に戻ろうとして振り向くと錦鯉は幼児の姿に変わっていた。何百年人と触れ合っていない淨霖は戸惑うが、少し世界が変化したように感じた。

4章。淨霖を観察する。肌が熱い。しっとりしてる。割れそうなほど細やかな磁器みたいに美しい。誰か来て外で跪く。阿乙の姉、参離樹の浮梨が人の姿で阿乙の振舞いの詫びに来る。彼女は淨霖を「君上、九天境臨松君、九哥…」と呼んだ。九哥には淨霖も強く反応した。「九哥」は淨霖にとって荊棘(けいきょく)だった。人の肌を持った錦鯉から淨霖は距離をとる。淨霖は錦鯉に衣を着せた。裾に取り付き拒否する錦鯉に「お前は私のものではない」と告げる淨霖。出口まで錦鯉を連れて行くと山から去るよう促し去る。錦鯉は捨てられてしまった。

5章。どこを探して歩いても元の場所に辿り着けない。雪山を歩いていると様々な妖に会う。雪妖は錦鯉に近づき淨霖はこの世の何者より冷酷無情な殺戮の君神だと告げ、彼を食べたいなら案内してやるという。庭に戻ってきた錦鯉は淨霖に食わせろと言われていた草を雪妖に食わせる。もがき苦しむ雪妖。また、家屋は淨霖の霊気に守られ、床に足をつけただけでも苦痛が走るため、結局雪妖は逃げ出す。錦鯉は成長して子供の姿になった。一緒にいたいという錦鯉に「私が誰か知ってて言ってるのか」と答えると、錦鯉も「じゃあ俺は誰?名前も無い」「なら、蒼霽」その後淨霖は眠りに落ちる。

6章。蒼霽は阿乙を捕まえ尾羽を抜いて脅し、淨霖の過去を語らせる。彼は500年前九天君を殺した。その戦い後、黎嶸は眠りにつき、九天の六君は四君となった。浮梨はその時五色の鳥で臨松君に仕えていた。

7章。家に入り込んだ蒼霽は淨霖の隣で共寝しようとする。石頭小人と小競り合い。室内は暑いが淨霖は汗ひとつかいていない。目と鼻の先にある喉に誘惑され噛みつきたい衝動。自分は魚なのになんでこんな急所を知ってるのか、自分で疑問を持つ。更には「自分は本当に魚か?」と考えるうちに寝てしまった。夜中再び浮梨が来る。淨霖の霊的領域である庭園の中には入れない。そこに東海分界司の蛟龍宗音が来た。領域侵犯している浮梨に「何を隠しているのか」問い詰め戦い始める。激しい振動に、蒼霽は淨霖の頭を抱えて守ろうとする。結局、何も見つけられない宗音は、全山を踏破した。それで淨霖の霊界も耐えられなくなり、崩れるかもしれない事態。もしここで淨霖が吐血でもすれば境霊界が破れ彼らは肉塊と化す。この山が崩れればこの地の万物の生路が絶たれる。浮梨と宗音はお互いにお前が引けと争いを止めない。
蒼霽は淨霖の指先を噛み、一口の血を含んだ。甘美な…と思ったのも束の間、全身に衝撃があり痛みが走り、見える世界が変化してゆく。淨霖は重く、石頭小人はただの石ころとなり霊界は壊れた。宗音は家の中に人影を見つけた。裸でぼろぼろ、誰かを抱いたその少年は敵意を剥いて見てくるが、宗音はどこか見覚えがあった。

8章。宗音は蒼霽を見て彼に逆鱗があるのをみつける。彼は龍になる可能性がある。だが彼の霊海は龍のそれに程遠い。なぜ?彼は何者?しかも一度も人界に足を踏み入れたことがないようだ。もしかして今や三千界からいなくなってしまった青龍が…?

9章。阿乙は尾のない惨めな姿で妖に笑われながらも姉を探していると、山がひっくり返りそうになり、雪妖が持っていて自分に当たった青銅の鈴を拾う。雪妖が鈴に執着するのを見て淨霖と関係があると勘づく。雪妖は泣き声をあげ、聞きつけた何者かが阿乙を攫ってしまう。
淨霖は鈴が遠ざかったのを知り、浮梨に去るよう命じた。庭は光の点に変じる。その中で蒼霽は手で淨霖の背や腰を撫で感触を確かめる。淨霖は無表情。浮梨は拒絶もせずそのままの淨霖に内心驚く。淨霖は天境にいたとき最も親しい黎嶸とさえ、共にいる時間はお茶一杯分だった。
銅鈴は西に行った。蒼霽は「行くか、それとも今ここで喰らうほうが“得”なのか」迷う。見透かす淨霖。「今日から私は魚の身」立ち位置が逆転した蒼霽と淨霖。「食べ物にはこだわる」から、髪の一筋さえ自分以外の者が触れるのは許さないし、淨霖から他者に触れるのも許さないという蒼霽。
淨霖は子供を見るような目で蒼霽を見て、「こんなに無邪気でかわいいとは気づかなかった」と言った。人でも魚でもない明らかに獣のような内面の蒼霽。欲張りで頑固、上手く偽装しているが頑迷で、淨霖は鏡で自分を見ているようだと思った。蒼霽は淨霖を抱え山の下へ飛び降り西へ向かう。彼の首の後ろから石頭小人が出てきて、淨霖の胸の上に座った。


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(補足、感想など)
・2章。錦鯉は、美しいのは世界に淨霖だけで十分だから自分は強くならなくちゃと思ったりしてる。
・3章。蒼霽が人の形を得た理由は、逃げ惑うときに弾みで淨霖を噛んでしまい血を舐めちゃったから。
・4章。錦鯉には陰茎がある。「人間には手足以外のパーツがあるんだね!」だってw
・5章。雪妖は淨霖の皮が欲しい。美しいし、霊位が高い者のパーツを手に入れれば益々人間に近づける、つまり修行をショートカットできるから。たぶん。
・6章。臨松君は消滅したのになぜ淨霖は存在しているのか。次元の隙間みたいなところで眠り続けるのは、回復を待っているのかな?
・7章。必死に淨霖を守る蒼霽の考えてたこと→「まだ食べてないし!」笑。淨霖の血で成長して少年くらいの姿になった。
・8章。青龍だけでなく、このときは朱雀も不在。理由はこの時点でわからない。
・9章。阿乙は猪に乗って逃げてた。猪の背に乗ってる霊鳥って仏画かなんかにありそうだ。蒼霽は妖の狡猾さは見せているけど、人間的な感情は未分化で色々な欲も混じっちゃってる感じ。というか食欲以外は理解できてないw 淨霖「無邪気でかわいい」って言ってるけど、けして優しさや愛情で言ってるわけではない。

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