「南禅」理解に役にたつ(かもしれない)語句の意味リサーチ

「南禅」に限らず、中華の古風小説には思想にかかわる語句や成句、慣用句がたくさん出てくる。知ってたらきっともっと物語を楽しめる☺️ ぼちぼち書き足してゆく予定。

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【九天】※南禅では固有名詞で使われてるけど、元々の意味があるようです。以下。

1 古代中国で、天を方角により九つに区分したもの。中央を鈞天きんてん、東方を蒼天そうてん、西方を昊天こうてん、南方を炎天、北方を玄天、東北方を変天、西北方を幽天、西南方を朱天、東南方を陽天という。
2 天の最も高い所。九重の天。⇔九地。
「春琴を―の高さに持ち上げ百歩も二百歩も謙へりくだっていた」〈谷崎・春琴抄〉
3 宮中。九重きゅうちょう。ここのえ。
4 大地を中心に回転する九つの天体。日天・月天・水星天・金星天・火星天・木星天・土星天・恒星天・宗動天をいう。くてん。

【八苦】
〘名〙 仏語。生・老・病・死の四苦に、
・愛別離苦(愛する人と生き別れる苦)
・怨憎会苦(おんぞうえく)(うらみ憎む人と会う苦)
・求不得苦(ぐふとくく)(求めるものが得られない苦)
・五陰盛苦(ごおんじょうく)(心身のはたらきが盛んである苦)
を加えた、八つの苦しみ。

【七情六欲】
中国の成語で、もろもろの情欲。“七情”は“喜、怒、哀、惧、愛、悪、欲”をさし、六欲は“生、死、耳、目、口、鼻”の欲をさす。(小学館:中日辞典)

【龍息】
「龍息」とは、古代中国の思想や文化に由来する言葉。
具体的には以下のような意味がある。
1. 竜の息吹 この言葉は本来、伝説の中の龍が吐く息を指す。龍は中国神話の中で至高の霊獣とされ、その息吹には強大な力が宿ると考えられていた。
2. 霊気や気力 転じて、人間の強い気力や精神力、生命力を龍息と表現することがある。気の濃い場所や雰囲気も龍息があるといわれている。
3. 熱情や情熱 さらに転じて、人の強い熱意や情熱的な心を龍息と例えて用いる場合もある。

【五常】
「五常」とは、儒教の思想で、人間の基本的な道徳的価値観を表す概念であり、 「仁(じん)」、「義(ぎ)」、「礼(れい)」、「智(ち)」、「信(しん)」の五つを指す。 これらの価値観は、社会秩序を築くために人々が守るべき基本的な行動規範とされている。

【六道】
・天道:天道は天人が住まう世界。天人は空を飛ぶことができ、享楽のうちに生涯を過ごすが、死を迎えるときは5つの変化と苦しみが現れ、これを五衰(天人五衰)と称し、体が汚れて悪臭を放ち、脇の下から汗が出て自分の居場所を好まなくなり、頭の上の髪飾りが萎み、楽しみが味わえなくなる。天の中の最下級のものは三界のうち欲界に属し、中級のものは色界に属し、上級のものは無色界に属する。
・人間道:人間道は人間が住む世界。四苦八苦に悩まされる。『往生要集』の「厭離穢土」では「苦しみの相」・「不浄の相」・「無常の相」と、三つの相があると記されている。地表の世界。三界のうち欲界に属する。
・修羅道:修羅道は阿修羅が住み、終始戦い争うために苦しみと怒りが絶えない世界。
・畜生道:畜生道は鳥・獣・虫など畜生の世界。種類は約34億種で、苦しみを受けて死ぬ。地表の世界。三界のうち欲界に属する。
・餓鬼道:餓鬼道は餓鬼の世界。腹が膨れた姿の鬼になる。『正法念処経』で餓鬼は36種類に分類されている(詳細は『餓鬼#正法念処経』を参照)。旧暦7月15日の施餓鬼は餓鬼を救うために行われる。地表の世界。三界のうち欲界に属する。
・地獄道:地獄道は罪を償わせるための世界。地下の世界で、『往生要集』などでも、「上下に八層重なっている」と記述されている。三界のうち欲界に属する。
(Wikipediaより抜粋)

                                                       

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