Olympus Pen Dシリーズの分解
オリンパス ペンDシリーズは、ペンEEシリーズとは違い、オートはなくフルマニュアル機です。(オリンパスの公式曰くプロ仕様のペン)
そこら辺よくペンEEとごっちゃになって、「赤ベロが出ません。壊れてますか?」と聞かれることがありますが、そういった機能はありません。
レンズがとても立派なので、ペンEEシリーズよりマニア向けな機種です。
基礎知識
ペンD ・・・露出計は電池不要
ペンD2 ・・・露出計に電池必要
ペンD3 ・・・露出計に電池必要、レンズがF/1.7で明るい。
トップカバーの分解
今回は、オリンパスペンD2を分解します。やり方はD、D2、D3ともにほぼ共通です。
裏蓋を外します。
初期のペンシリーズはフィルム室が蝶番でつながっておらず分離式です。
裏蓋のモルトは、比較的光漏れしやすいので厚めのもの(2mm以上)を使って下さい。
巻き戻しクランク中央のネジと金属板を外します。
二股を固定し、巻き戻しクランクを外します。
クランク下のネジを2本外します。
フィルムカウンターのカニ目を外します。
ペンシリーズすべてに共通して、ここのカニ目は逆ネジなので注意して下さい。
露出計のスイッチ外します。
リングをペンチで挟んで回して外し、中央のスイッチを抜きます。
側面のネジを一本外します。
分解に必要なパーツはすべて外したので、トップカバーを上に引き抜きます。
フィルムカウンターの針と、巻き戻しクランク下の金属筒は作業中に外れる前に回収します。
カウンターの針はシルバーとゴールドで一セットです。
ゴールドが本体側の溝と組み合わさっています。
シルバーの中央のでっぱりは上です。
組み戻すときは、シルバー中心のでっぱりが、リングの溝に組み合うように戻します。溝は二つありますがどちらにはめても問題ありません。
トップカバーを外したタイミングで、フィルム室上側のモルト交換をしてください。
ファインダー清掃
ファインダーは露出計と一体になっているため、露出計ごと外します。
ネジを2本外して下さい。
ちなみに、ネジを外した時点で、露出計のスイッチ押しても針は動かなくなってます。
ファインダーには金属カバーがしてあります。
接着を剥がしてカバーを外します。
Pen D補足
Pen Dの場合は、線が繋がっておらず分離できます。
露出計も単独で動作します。
レンズ分解
銘板を回して外します。
接着がきついので、溶剤で接着を緩めてからカニ目を回します。
前玉一枚目のリングを外します。
カニ目レンチで挟みつつレンズを回します。
バルブでシャッターを切りつつ、内部のレンズも清掃してください。
後玉分解
後玉は一見簡単に外れそうに見えますが、カニ目レンチやペンチなどでは刃先がつっかえて回せません。
レンズ清掃だけならば、前からできるので分解しなくも問題ありませんが、シャッター羽根が汚れてしまっている場合は、後ろ側からもレンズを取って清掃する必要があります。
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