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カメラ転売 ニコンレンズの仕入と判別法

割引あり

ニコンレンズはカメラ転売においては最強の仕入れ対象です。
しかし、ある程度知識がないと痛い目を見るレンズでもあります。
なぜかというと、一眼レフ用のニコンMFレンズは
ノンAi(非Ai)
Ai
Ai-s
の三種類あり、この差によって大きく価値が変わります。
しかし、困ったことに銘板に記載された名前だけでは区別ができません!!
その為、現物を見てそれが何レンズであるかを判断する必要があります。

全体的なレンズの人気画角や仕入れ知識は以下の記事を参照にして下さい。
参照: レンズ仕入れの基礎知識


ニコンレンズ仕入れの四カ条

①ニコンレンズはアイがある♪
②顔を見るな爪を見よ!
③絞り環のオレンジは?
④NIPPON KOGAKU
以下詳しく説明していきます。

不変のFマウント

ニコン一眼レフカメラ用のレンズは、一貫してFマウントです。
その為、対応するカメラが現在まで引き続いて非常に多く、人気がとても高いです。
カメラ販売していると「このカメラに使えますか?」って質問を良く受けますが、ニコンなら全部使えるよって答えとけばOK!・・・




というのは実はちょっと危ないです。
ニコンレンズは、ノンAi、Ai、Ai-sの順で進化していきましたが、ノンAiレンズが使えない(着けれない)カメラが結構あります。
ノンAiを付けるには一工夫必要だったりと、無理やりつけると破壊してしまうこともあるのでマウントが同じだからOKだろ的な考えは危険です。

AiとノンAi

次のレンズはふたつともNikon Nikkor Q 135mm F/2.8で基本同じレンズです。
しかし、明確に人気、値段共に違いが出てきます。
人気のあるレンズはどちらでしょうか?
前から見ても違いはないのでマウント側から見た画像です。





正解は、下のレンズの方が人気です。
「何が違うの?」
と思われた方もいると思いますが大きな違いが一箇所あります。

違いは赤丸部分
通称ニコンの爪と言われている箇所です。
爪の中身が空いているものを”Ai”、そうでないものをノンAiとか、非Aiと呼んでいます。
違いは爪だけでなく、絞り値の表記でも判断できます。

絞り値が一列で表記されているものがノンAi、2列で表記されているものがAiです。
同じ画角のAiとノンAiでは、価格差としてAiの方が1.5倍程になると思って下さい。

Ai改

Aiレンズには、最初っからAiとして製造されたものと、ノンAiを後からAiレンズに変更したものがあります。
後からAi化されたレンズのことをAi改と呼びます。

Nikon Nikkor.S.C. 50mm F/1.4 Ai 改

Ai化はニコンがサービスで行っていたものです。違法改造のような名前ですが、正規の処理をしたレンズです。
もともとAiなのか、それともAiに改造されたのか判別しづらい時もありますが、機能的な違いはないので、区別しなくてもクレームに発展するようなことはありません。
「同じ焦点距離とF値で、もともとのAiレンズとAi改があったらどっちが人気?」
に答えるとすると、もともとAiとして販売されてたレンズの方が、性能が向上している分人気は高い傾向にあります。
総合すれば上の答えになりますが、ノンAiの時点で人気のあるレンズが、Ai改造されていると大変人気があるということも覚えておいて下さい。

AiとAi-sレンズ

さて、再度クイズです。
次のレンズはどちらの方が高いでしょうか?
ただし、コンディションは同程度とする。







答えは下のレンズです。
上はAiレンズで下はAi-sレンズです。
しかし、これは意地悪な問題で先ほどの違いを前側から判断できるのは神のみです。

AiとAi-sの判別方法

レンズ側面の絞り値に注目して下さい。
最小絞り(絞りの一番大きい数字)が2列共にオレンジがAi-sです。

ただのAiレンズは、絞り値の色はランダムです。
両方オレンジはありませんが、片方だけオレンジはありますので間違えないで下さい。

マウントからも判別可能です。

Ai-sレンズにはくぼみがあります。

AiとAi-sの機能面の違い

Ai    →〇絞り優先、×シャッター優先、×プログラムモード
Ai‐s→〇絞り優先、〇シャッター優先、〇プログラムモード
Ai-sの方が後発なので、その当時販売された一眼レフの進化に合わせ機能が追加されています。
しかし、現行機種で使う分にはどちらも変わらないです。(と思います。)
近頃Ai-sレンズはかなり値段が跳ね上がっている印象があります。価格差はAiの1.5倍程でしょうか。
機能的な違いというよりは、コーティングの違いにより写りの良さが評価されているのではないかと思います。

ニッコールレンズの進化 50mm F/1.4

最後におさらいとして、Nikon 50mm F/1.4を時代順に並べていきます。
最初期は、NikonではなくNippon Kogaku銘です。
爪は三角です。

Nippon Kogaku Nikkor S

爪が丸くなります。

Nikon Nikkor S

コーティングが強化され、NIKKOR‐SからNIKKOR‐S.Cに進化

Nikkor S.C.

銘板の記載からAutoが消えました。
Ai化される直前のレンズで、どこにも記載はありませんがNew Nikkorと呼ばれています。
ずんぐりした形から判別はできますが、このNew NikkorがAi改造されていると、元からのAiなのかAi改なのか分かり辛いです。

New Nikkor

Aiへ超進化!フォルムも一気にスタイリッシュに♪

Nikon Ai

Ai-sに進化、見た目はほぼ変わらず。

Nikon Ai-s

Nikkorの進化系統からは外れますが、シリーズEという廉価版シリーズもあります。
機能はAi-sと同様ですが、より小型で軽くなってます。

Nikon シリーズE

基本的には、時代が下がるにしたがって人気と現在の販売価格も上がっていくと考えてください。
Nikonの前進である”Nippon Kogaku”銘のレンズは、古いためにコンディションの良いものを見つけるのは大変ですが、同様のコンディションであればNikon銘よりプレミアがつきます。
また、初期型にしかない希少品もあるので、焦点距離の表記がmmじゃなくてcmになっていたら、よ~くチェックした方がいいです。*有料部分で補足アリ

レンズの解説からは話がそれますが、レンズの特徴を踏まえて
・レアな三角爪
・Ai-sより軽くておススメ!
など、なんらかのアオリを入れて高く売ってやろうとする心意気が大事だと思います。

ニコン S マウント

初っ端に、ニコンのマニュアルレンズはFマウントだけと書きましたが、確かに一眼レフのマウントはFマウントですが、他のマウントもあります。
画像のレンズはニコンのSマウントです。

Nikon Sマウント

ニコンSシリーズと言われる、レンジファインダー用に作られたレンズです。
凡庸性はないので、なかなか売れずらいですが、マニア間では高値で取引されてます。
同じくFマウント以外としては、レンジファインダー用でライカL39マウントレンズや、中判レンズのブロニカ用のレンズもあります。

今やニコンZマウントもありますので、ニコンといったら全部Fってわけではなくなってしまいましたけどね。

まとめ

ニコンのレンズ仕入れは、
「Aiかそれ以外か」
をまず判別して下さい。
ノンAiレンズは、取り付けられない機種があるので売れ行きは鈍ります。*仕入るなと言ってるわけではないです。
爪の形を見ながら、Aiで人気の画角を探します。
気になるレンズが見つかったら、最後にAiかAi-sかを確認し入札額を決定すれば良いでしょう。

高額取引されるAi-sレンズの秘密

eBayの取引履歴を見ていると、相場違いの高値でニコンAi-sがやり取りされている場合があります。
理由を知ってないと、なんかの釣りか?と疑っちゃうんですがれっきとしたわけがあります。

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