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レンズの光学系コンディション

とレンズの光学系の欠陥には、以下の症状があります。
チリ、カビ、クモリ、キズ、バルサム切れ
カビ跡 、コーティング荒れ、よごれ、黄変、コバ落ち
キズなどはわかりやすいと思いますが、よくわからない症状もあると思うので解説していきます。

基礎知識

レンズの前側にある欠陥は写真撮影には影響しずらいく、あまり気にしない人もいる。
レンズマウント側にある欠陥は写真撮影に影響が出やすいので、値段に影響しやすい。
自然発生する汚れより、分解清掃したときに発生する、指紋あとなどはクレームになりやすいので注意。

チリ

中古レンズは多少なりともチリは必ずあります。
軽いチリを取るためにわざわざレンズを分解する必要はありません。
みっしりとほこりが入っているような場合は、分解しブロワーで吹き飛ばします。
もともとチリが入っていることより、カビ等を清掃しようとして、逆にチリを残してくるというパターンが多いです。
きれいなレンズ面に不要な清掃を施してチリがつけるなんてことがないようにしましょう。

カビ

かなり発生頻度の高い欠陥ですが、清掃すればカビ自体は除去できます。
しかし、カビの跡がレンズに残ってしまう場合があります。
繁殖の可能性があり、かなり嫌がられる症状なので、たとえ小さなものでも清掃するのが基本です。
カビ跡が残りやすいレンズ
キャノンFD, オリンパスOM

クモリ

完全に透明でなく白っぽくなっていることを言います。
クモリの原因は様々ですが、8割方は改善不可能です。
クモリが多いレンズ
キャノンFD、ニコン Ai 50mm F/1.4

下の画像はバルサム切れが原因で起こっているクモリです。

凹レンズの淵側がクモっている場合も多いです。
磨くと回復する場合もあります。

バルサム切れ

レンズには、貼り合わせレンズといって2つのレンズを接着剤で張り付けて1個のレンズにしているものがあります。
その接着剤がはがれてしまうと、クモったり、独特の反射光を出したりします。
正面から光をかざすだけでは発見できないことがあるので、いろいろな角度でレンズを光に透かして見てください。
レンズの外側からはがれることが多く、外周だけ症状が出ていることが多いです。
これまた、基本的には改善不能です。
F値が低いほど発生率が高く感じます。
カメラボディのファインダーアイピース部分の接眼レンズも同じ症状が発生します。
バルサム切れが多いレンズ
ペンタックス SMC Pentax
ペンタックス SMC Pentax-M *50mm F/2は除く
ペンタックス SMC Pentax-A、SMC PENTAX67 105mmF2.4
マミヤの中判レンズ

黄変

レンズの色が黄色くなってしまう症状です。
アトムレンズといわれる、レンズ内にトリウムを混ぜたレンズ全般で発生します。
よく出会うのは、ペンタックスのタクマーですが、ほとんどのメーカーに存在します。
改善は可能で、有名な方法としては天日干しすることです。
多少の黄変はデジタルカメラならば、ホワイトバランスで調整できます。
また黄変をオールドレンズの味と感じる方もいるので、かるい黄変であればそのまま販売するのもありです。

コバ落ち

内部の黒のペイントが剥離してしまう現象です。
撮影には影響はありませんが、見た目が汚くなってしまうので売れづらくなります。
全てではありませんが改善は可能です。しかし、機能上の問題はないので軽いものならばスルーします。

以上ほかの症状あれば追記していきます。

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