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唄い継がれてほしい童謡 雨

日本の童謡

作詞:北原白秋 作曲:弘田龍太郎
1919年(大正8年)

雨 『歌詞』

雨がふります 雨がふる
遊びにゆきたし 傘はなし
紅緒(べにお)の木履(かっこ)も
緒(お)が切れた

雨がふります 雨がふる
いやでもお家で 遊びましょう
千代紙(ちよがみ)おりましょう
たたみましょう

雨がふります 雨がふる
けんけん小雉子(こきじ)が
今啼(な)いた
小雉子も寒かろ 寂しかろ

雨がふります 雨がふる
お人形寝かせど まだ止まぬ
お線香花火も みな焚(た)いた

雨がふります 雨がふる
昼もふるふる 夜もふる
雨がふります 雨がふる

雨(あめ) みみちゃんレコード
歌 田中由起子さん
  柴野江利子さん
みみちゃんレコード児童合唱団



歌い継がれてほしい童謡シリーズのお時間です♪

大正、昭和、平成、令和の時代を歌い継がれている日本の童謡、唱歌。

今回は『雨』🌧️

なんとも耳に残るメロディと歌詞♪

歌声もベストマッチ♪

今の時代では、まず表現しづらいであろう状況、情景が脳裏に浮かんできます。

現代の子は雨が降っていなくても家でゲーム、が多いと思われます。

時代は変化していくものですから、ゲームも時代に相応した遊びですよね。

私もゲームは好きです。

MMORPG やシミュレーションゲームなんて気がつけば五時間、六時間平気でやってますから(笑)

そこで、童謡『雨』が歌われ始めた頃は、子供たちはどのような遊びをしていたのか調べてみました。

大正から昭和初期に絞ってみましょう。

『竹馬』『秘密基地』『缶蹴り』『缶下駄』『めんこ』
『おはじき』『ビー玉』『ベーゴマ』『凧上げ』『笹舟』
『ゴム飛び』『花の首飾り』『竹トンボ』『リム回し』
『けんだま』『あやとり』『おてだま』『紙風船』
『折り紙』


まだまだたくさんあると思いますが、代表的な?ところをピックアップしてみました。

竹馬は子供の頃に遊んだ記憶があります。
みんな大好き秘密基地は現代にも残ってるでしょうね。
アニメ『あの花』でも秘密基地は頻繁に出てましたし、私も中学のとき先輩と二人だけの秘密基地ありました(笑)

先輩が何処からかエッチな本とか集めてきたのを私は女の立場で、先輩は純粋に男の立場で好奇心旺盛な中学生二人は熱心にお勉強をしたのです(笑)
(短編、想い出は宝箱に…を参照💦)

後に青春真っ只中の高校生たちに乗っ取られましたが(笑)

脱線しました(^^;
ピックアップした昔の子供の遊びって『こち亀』でも見ていたような。

ちびまる子ちゃんの時代設定(70年代?)や時空を移動できるドラえもん、クレヨンしんちゃん(モーレツ大人帝国の逆襲)とか、ジブリの作品も一昔、二昔前の時代背景を画いていることもあります。
アニメでも昔の雰囲気を醸し出す事、少なくないですよね。

ここに取り上げたアニメは観ている方が多いと思います。

これは、作者が子供たちにも昔の遊びを知ってもらいたい、大人たちには懐かしんでもらいたい、という意図もあるのだと、ワタクシ勝手に思っています。

今回の童謡『雨』の時代背景を読み取ると…

この場合、女の子なら紙風船、あやとり、折り紙。
男の子なら…何だろう…?将棋とか?ゴム動力で飛ぶ飛行機の作成?
YouTubeで観る、ドリフターズの『8時だよ全員集合』のコントで母ちゃんと子供たちのコントがあります。
私には、そのシーンが印象的です。

童謡『雨』に戻りましょう。

上記の歌詞の解説

※紅緒(べにお)の木履(かっこ)も
緒(お)が切れた

紅緒(下駄の赤い紐) 木履(下駄) (かっこ)とは下駄をはいて歩くときの『からころ』の音が由来しているそうです。

そういえば、ゲゲゲの鬼太郎も『からんころんからんからんころん♪』でしたね。

歌詞の「かっこ」とは、下駄の幼児語だそうです。
最初は「紅緒のお下駄」と書れたのですが、『かっこ』の方が可愛い、ということでメロディができる前に『かっこ』に変更されたとのことです。

※けんけん小雉子(こきじ)が
今啼(な)いた

桃太郎にも出てくる『キジ』のことです。
『けんもほろろ』人の頼み事を無愛想に拒絶する様子に例えられてしまったキジの鳴き声。
『けん』も『ほろろ』もキジの鳴き声で冷淡で思いやりがない、という意味の(慳貪 けんどん)に掛けたものが由来となっているそうです。
キジも言われ放題ですね(^^;

※小雉子も寒かろ 寂しかろ

ワタクシ、この三番の歌詞で
YouTubeで涙を溢しそうになったアニメ『みなしごハッチ』の歌を思い出しました。
【みなしごハッチ】OP ED
『母さん欲しかろ恋しかろう』というとこだけですけど(^^;

余談ですが…
『みなしご』という言葉がコンプライアンスに引っ掛かったのかどうかはわかりませんが『みなしごハッチ』のリメイク版では『みつばちハッチ』に変わっています(*^^*)


さて、再び脱線しかけたところで童謡『雨』の戻ります。

※遊びにゆきたし 傘はなし…ですが…
童歌『山寺の和尚さん』の歌詞で
毬はけりたし 毬はなしというところと…

※けんけん小雉子
童歌にも出てくる手鞠歌『げんげんばらばら』という言葉。

キジがケンケンと鳴き、羽根をバタバタとさせる様子が『ケンケンバタバタ』と別の歌で歌われていたそうで『ケンケンバタバタ』が訛って「げんげんばらばら」となったそうです。
YouTubeで『げんげんばらばら』を検索すると岐阜県郡上市の『郡上躍り』にたどり着きます。

興味ある方は検索GO♪

『遊びにゆきたし 傘はなし』というところと
童歌、山寺の和尚さんの
『毬はけりたし 毬はなし』というところ。

『遊びにゆきたし 傘はなし』
『毬は蹴りたし 毬はなし』

『けんけん小雉子』
『げんげんばらばら』

このように似ている歌詞は、北原白秋が意図的に童歌を詩に入れたのでは、というお話があるそうです。

北原白秋は地域の童歌という歌を子供が歌う全国的な歌として後世に残したかったのかな、なんてワタクシ思うのであります。

…と、言うことは…。
(雨)       
『小雉子も寒かろ 寂しかろ』
(みなしごハッチ)
『母さん欲しかろ恋しかろう』
あっ、これは私が、ふと感じたものです(笑)
『みなしごハッチ』オープニング曲の歌詞は童謡を意識して書いたのだろうか…

などと小麦の新たな疑問…?
後々調べて見たいと思います♪

そして、今回の『雨』とは対照的な歌詞と明るいメロディの『あめふり』という童謡があります。

童謡『雨』は、降り続く雨を残念に思っている子供の心情を書いていますが『あめふり』は、外で雨を楽しむ情景が書かれています。

【あめふり】
作詞 北原白秋
作曲 中山晋平
1925年 (大正14年)


雨の中、お母さんが蛇の目傘をさして迎えに来てくれる、という子供の心情を歌っています。

迎えに来てくれたお母さんと帰る途中、柳下でずぶ濡れになり泣いている子供に自分の傘を渡す、という優しい気持ちの描写。
それを咎めることのない母親。
大好きなお母さんの大きな傘の下に入り一緒に帰れる嬉しさを表現した子供の気持ちが溢れています。
子供は親をみて成長するものであり、母親の優しさ、思いやりも垣間見えますね(*^^*)b

【雨】とは対照的な雨を楽しむ童謡【あめふり】になっています。

大正生まれの歌ですが、2007年(平成19年)に日本の歌100選の一曲にに選ばれています。



私は日曜日の雨降りが好きだったりします。
今は亡き姉が好きだった雨降りの日曜日が、いつの間にか私も好きになっています。
雨音に耳を傾け、カフェオレを飲みながら好きな小説を読む事が、雨の日曜日の私の過ごし方。
そして一日の終わりに詩のような日記を書く…。
時には映画音楽を聴きながら
時にはバラードを聴きながら
時には童謡を聴きながら…。


あまり長い記事になるのもよろしくないの
でこの辺で終わりにしたいと思います♪
最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。 
         
         小麦

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