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個人的おすすめサンプル帳(同人誌系)

はじめに


同人誌を印刷するにあたり、個人的に取り寄せて良かった!持ってて便利!!となった印刷所さんのサンプルをまとめました。
私が小説同人誌を出すのでそちら向けのおすすめです。
用紙・箔押し・レイアウト見本帳などを含みます。
誰かの役に立てたら嬉しいです。

栄光『小説作り方マニュアル』

始めてWordを使って本文を作るとき、Wordに使い慣れない、そんな問題を解決してくれるとっても便利なマニュアル本!
Wordの設定の仕方に加え、そもそもの本のサイズ、用語など、本文作成をする際にどうしても避けられないことを簡単に分かりやすく説明してくれます。さらに、PDFの注意点、一太郎、Pages、縦式での原稿入稿の仕方や、表紙の作り方、背景や飾り枠、ヘッダーなども載っています。
また、後ろページにはA5判の本文見本(一段&二段)も載っていて巻末のQRからテンプレートもダウンロードできます。
多分これを持っていれば原稿で躓くことは無いと思います。本を作る!となったらまず手に取ってみるのをおすすめします!

私はとくにルビ、ダブルダッシュの繋げ方に助けられました。本当にありがとうございます。


栄光『小説向け書体見本帖』文庫判

Wordで本文は作成できても、画面で見る時と実際に本になって見るとでは印象はかなり違います。
とくに本にする際気を付けなければいけないノドの余白や天地の余白。余白を失敗するとノドに文字被って見えなくなってしまったり、余白が足りな過ぎて、またはありすぎて読みにくいなどもあります。さらに行間、文字数に行数など拘れば拘るほどあり、画面でよく見えていても本にしたら違ったなんてざらです。

そんな問題をこの見本帳が解決してくれます!

8種程度の組版レイアウトが載ってあり、それぞれ特徴があるので必ず自分が気に入るレイアウトまたは好みに近いレイアウトが見つかるはずです。見本に載っているレイアウトは巻末QRからテンプレートをダウンロードできるので自分で設定する必要もありませんし、自分で少しいじってより自分好みのレイアウトを作成することもできます。

また他にも魅力があり、本文向けフォント(19種)の見開き見本も収録されています。どのフォントが読みやすいか、どのフォントが好みか、それを見つけるのにも役立ちます。またフォントの大きさ(5pt~10pt)も載っているので、見出しなどで大きさに迷ったときに助かります。

さらに奥付テンプレートも記載&テンプレート配布があるので、奥付に迷ったときに仕えます。

私はこの見本帳にとても助けられました。一番使ってますし、文庫のレイアウトは此処からダウンロードして使ってます。
文庫本は開く紙自体の大きさが小さいため、フォントサイズやレイアウトで凄く印象も見やすさも変わってくるので、絶対に失敗したくない!って方は是非お勧めです。

またこちらは文庫本ですが(私が持ってるのも文庫本)、A5判のもあります。



STARBOOKS PP加工見本帳

表紙によく使われるクリアPP加工とマットPP加工。でも用紙によってはしない方が良かったり、あえて加工をして違う味を出したりと、同人誌を作る方はいろいろ工夫されてますよね。
この見本帳はスターブックスさんで使用できる表紙用紙で「無加工(そのまま)」「クリアPP加工」「マットPP加工」の3種がセットで入っていて比較ができるとっても便利な見本帳です。
PP加工は「する」「しない」の選択を結構迫られるので(個人観)、比較ができるこのセットには助かりっぱなしです。

とくに、キラキラした紙で有名なミランダ。これにマットPPを掛けると雪のような控えめな輝きになると知れたのが嬉しかったです。他にもエンボスにあえて掛けたりするのも面白いです。

スターブックスさんは無料でも用紙サンプルを配布しています。そちらには本文用紙もついてくるので、合わせて取り寄せるのがおすすめです。


STARBOOKS 特殊紙見本帳

スターブックスさんの魅力とも思う豊富な遊び紙!遊び紙は本を彩る機能があり、始まりと終わりに付けられることから物語を深く印象付ける機能もあると私は思います。また私が遊び紙が大好きなので、基本的に同人誌を作るときは入れています。
そんな遊び紙がたくさんあるスターブックスさん。そこからイメージ通りの物を選び取るのはなかなか大変……また画面に登録されている写真を見るのと実際に見るのでは、やはり映し出される色が違うこともあります(とくに青~緑系は画面と実際とで違うことが多いです)。大事な本の印象を付ける遊び紙を失敗しないためにも、これは取り寄せをおすすめします。
ただスターブックスさんに登録されている全ての遊び紙が収録されているわけではありませんので、自分の欲しい・見たい紙が登録されているか確認するのを推奨します。


STARBOOKS 箔見本セット(A~C)

スターブックスさんの魅力は箔押しの多さもあると思います!金、銀に続きカラーや特殊なものまで豊富なものを取り揃えているので、箔押しがしたいならスターブックスさんをおすすめします!

箔押しサンプルも遊び紙と同じで、画面と見るのと実際に見るのとでは印象がかなり違います。また写真の輝きと、実際に傾けた輝きで印象が違うこともあります。箔押しは高いので失敗しないためにもサンプルを実際に見るのがおすすめ。
箔押しサンプルはセットから1枚単位で取り寄せることもできるので、全部欲しい方はA~Cセットを、欲しいものだけ取り寄せたい方は1枚ずつ取り寄せるのをおすすめします。

ちなみに余談ですが、私が実際に箔押しサンプルを見て気に入ったのは「シルキーナイト」「アメジスト」「ポーラライト」です。
現時点で「シルキーナイト」は実際に同人誌を作った時に箔押し加工をしました。暗い紫がしっとりと輝くのが素敵です。



ワンブックス用紙見本


カバー&帯を基本料金内で1部から作成できるワンブックスさん。その魅力は豊富な本文用紙の数!
小説本文用紙と言えば淡クリーム系ですが、あえて違う紙を使って印象付けをするのも楽しいです。
また本文用紙の厚さも多く取り揃えているので、この紙だとどのくらいの厚さか、柔らかさか、と確かめられるので小説を作る方は特に取り寄せをおすすめします。紙によっては全く透けない用紙、透け過ぎてしまう用紙などいろいろあるので。
また用紙サンプルの他に「文庫専用紙束見本」があり、同じページ数でそれぞれの用紙だとどのくらいの厚さになるのか確認できます。

ちなみに私はソリストミルキーが一番好きです。シリーズ長編に使ってます。


おたクラブ有償印刷見本

キャンペーンで一部用紙で有償見本をしていたものです。魅力はポストカードの大きさで、好きな絵柄で見本印刷をしてくれるところ!用紙を確認できることに加え、簡易ポスカが作れるのは嬉しい!
おたクラブさんは安価印刷で豊富な用紙を選べるので、ちょっと特殊を使ってみたい、という時に取り寄せてみると良いかもです。
また白印刷が可能な用紙には上下で「白印刷有り」「白印刷無し」になっているので、比較も簡単に出来ます。(分かりやすいように以下に3枚ほど載せています)。


おわりに

サンプル帳は大事です!!!
せっかく自分で拘って作れる本、それを失敗しないためにも億劫がらずにまずは取り寄せてみるのが良いです。実際目にすると「あれ、なんか思ってたのと違ったな」なんてたくさんあります。有料のものもありますが、なかには無料配布もありますので、使ってみたい印刷所さんを見つけたらサンプルをまず取り寄せてみるのがおすすめです。

またこれは個人的な感想ですが、サンプルは紙を確認するだけのものじゃありません。用紙を見ると「この紙で本になるんだ、作るんだ」という気持ちになって、すごくワクワクするんです。「本作るの楽しみだな」ってなって、「また作ろう」「早く仕上がり見たい!」などなど本づくりの気力も与えてくれます。私はよく原稿に疲れるとおもむろにサンプル帳を取り出して気持ちを引き戻してます(笑)。

長々となり、また拙い文章ですが、これが誰かのきっかけや役立ちになれたら嬉しいです。

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