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あの時のフグ最高に美味かった!

ダンナはそこそこ友達が多い方で…
そのほとんどが地元の友達と、
地元の友達繋がりの友達

そして、職人さんの友達が多いのが特徴だ。

昨晩はフグ屋の料理人の友達のお店に
友達数人と飲みに出かけた。

帰りは電車で帰ってくると言って出かけたものの…
夜の10時過ぎに…

ピロンッ
「寝る 来て」
「ムそ 来て」
お迎え要請のLINEが入ってきました。
(ムそ…って何さ?)

はい…泥酔確定…

まぁ、これは想定内
今日は遠くから電車で来てる友達も数名いたし…
まとめてみんな送ってあげよう

…と、現場に向かいました。

案の定ダンナ泥酔
そんなダンナを介抱してくれてる友達も…
また泥酔
それを見守る友達もまた…

そんな男衆を車に乗せるだけで約1時間用し…
やっとこさ車を走らせると…

イビキをかいて寝る者あれば…
ボリュームMAXで同じ会話を繰り返しているかと思えば、
その横で思い出話に泣いてる…

カオス過ぎる車内だったが、
1番最初に泥酔ダンナを降ろし、
それから友達を順番に…
全員を無事に送り届けたのは2時も近くなっていました。

賑やかだった車内が一気に静かになり、
いつもは交通量の多い道だが、深夜走ってるのはトラックが数台…
静かな道を運転しながら家路に向かう車内で…
急に涙があふれてきた。

泥酔ダンナが情けなくて?
違う…
急に静かになって寂しくて?
違う…

今日みんなが飲みに行った友達のふぐ屋…
約15年前、私の実父が大阪に会いに来てくれた時に連れて行った思い出のふぐ屋なのである。

家庭内では小さい時から色々あった私だが…
実父はいつでもたっぷりの愛を私に注いでくれていた。
安心できる心の拠り所でもあった。

実家を早くから離れ、もう実家には戻らないと決意をし、
遠く離れた土地で必死だった10代後半…
行き詰まった時に、何かを察知して
「帰っておいで」
と言ってくれた父…

そんな父が病気をしたと聞いたのは先月の頭
「具合どお?」
とLINEを入れると
「早く元気になって、また大阪行くからフグ食べに連れてってくれ。あの時のフグ、最高に美味かった!」

もう、父には何年も会っていなかったが、
たまらなくなり、先月父に会いに行った…

病床の父は、食事が食べられるような状態ではなく、深刻だった。
LINEをした時は、「フグが食べたい」と言う元気があったのに…
食事の話しをするも辛い状態になっていた…

今日…
ダンナを迎えに行き、ふぐ屋の店内に入った瞬間…
あの日父と食べに来た記憶が
ぶわぁ~っと頭の中を駆け巡った。

ま、目の前の泥酔ダンナを見て、
一瞬でかき消されたけどね…

しかし…
深夜ひとり運転していたら…
また父の姿が目に浮かび…

現実を受け入れる覚悟はできているつもりだったが…
そんな簡単なことではなく…

また父にフグをご馳走してあげたいな…
てっさ、てっちり、白子に唐揚げ…
ヒレ酒、シメはやっぱり雑炊だね。

フグは父と一緒に食べるまで口にしない。
そんな願掛けしても…
いいよね?

やっとこさ家に着き…
泥酔ダンナ…
トイレで寝とる…

はい、これが我が家の現実ですからぁ~

トイレ占領すなっ(怒)

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