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初心、忘るるべからず

はじめに

画像はギリシャに新婚旅行に行ったときに訪れた、アテネ・古代アゴラのゼウスに関する建物跡。
今となってはほとんど何もない草っぱらだが、ここにマジでソクラテスがいて友人とだべっていた(?)らしい。
隣に立つ夫がふと「ここに本当にソクラテスがいたんだね」と言ったとき、私も感慨にふけってしまった。
紀元前の人間と同じ大地を踏むなんて途方もない話である。

仕事がしんどくなった。
前職より年収は大幅アップしたし、同期に友達ができて、面白く尊敬できる上司や同僚、遠く離れた地にいるオフショアの人たち、オンショアでも慣れない国で奮闘する海外ルーツの同僚とか、今まではあんまり得られなかった交流の機会もできて、確実に人生経験の質が上がった。
一方で、根本的にくそ甘ったれなくせにどこか完璧主義者なところがある自分のキャパを大幅に超えるタスク量、ロール、責任が重なって、ストレスからたびたび体調を崩した。他に比べても結構な炎上案件を渡り歩いたぽいしね。
で、ストレスは金で解決。と思って、旅行やら買い物やらメシやらアクティブに休んでいた。じっとしていると人生の無駄遣いをしている気がしてならず、つらかったから。
でもそんなガス抜きさえ、ついにできなくなるくらい心身があかんようになってきたので、こりゃもう働くの無理。ってなったのが今です。

じゃあ、何をする?

そもそも、労働は恋人(現夫)を支えるため仕方ないんだと言い聞かせて就職したような、怠惰で無気力で世間を舐めくさった人間だったので、いつか大学入り直して好きな勉強やったるんや~、とか思っていた。
幸いにも状況は許してくれそうなのでそれもよいのだが(いやでもそこまで金はないかも)、いざ実現できそうになると、一度大学出ているのにまた入るのもなあと思い始めた。
それより、マルチタスクスキルのなさがマイナス限界突破している自分が、今までやりたいけど労働の片手間ではできなかったことを、ひとつひとつやろう。
その中で、さらにちゃんと勉強したいものが見つかったら大学でも何でも考えればええやん、と。大学での勉強は目的ではなく手段だぞ、と。

さて、なんかやるとしたら記録しないと、記憶力のなさもマイナス限界突破している自分には一ミリたりとも残らず、血肉にならないのは火を見るよりも明らか。
そこで、あとで振り返るためにも、この場所に記すことにしました。
とはいっても、たいそうなものを記録するわけではなく、本やゲーム、映画、音楽、アニメなどなどの要約、感想、メモなどを残していくイメージです。
また、書く行為自体が割と好きなので、旅行とか日常のどうでもいいことを書くかもしれない。

このnoteの目的

最初だからとやる気に満ちているので、ちゃんと目的と、目的に沿った決まりを定めておく。

このnoteの目的は、なりたい自分になり、人生を取り戻すこと、とする。

私みたいに、体力がなく、善良でも邪悪でもなく、コツコツと努力ができず、特筆すべき才能もなく、ずるい自分を赦しも認めもできない、そういう人間は、労働しながらではなりたい自分にはなれなかった。
そのためにモラトリアムを取り戻し、身軽になって人生を再構築する機会を得た。
この得難い機会を逃さず、なりたい自分に少しでも近づけることを初心として定めよう。

そのためには……

  • 週に1回はアウトプットをする

理由:どんだけインプットしようが、アウトプットをしないと何も残らない。ちゃんと自分の取り組みを目に見える形で残さないと、なりたい自分になれたかの実感が持てない。あと夫との約束のため。

  • できる限り自分を取り繕わない文章にする

理由:自分をよく見せる癖がついている。前に進んだ実感を持つためには、ありのままの自分をさらけ出す勇気が必要。

  • noteを原因とするストレスをためない

理由:体が資本。あと何より家庭が優先だから。

おわりに

まずnoteに何を書こうかと考えたとき、こんな思い出が浮かんだ。
高校でハイデッガーの投企の概念に衝撃を受けて、大学に行くのが楽しみになったこと。
大学で講師を質問攻めにしたり、恋愛に耽ったり、何もしないをしたり、自由を謳歌したこと。
新婚旅行でギリシャに降り立ったら、今まで無機質だった情報が、カラカラな空気と刺すような日差し、埃っぽい遺跡と大理石の街並み、オリーブオイルと蜂蜜、人間の生活の手触りに彩られたこと。

ちょっと働いて心身がすり減った今、
あのときのわくわくした気持ちを思い出そう。
あのとき怠惰だった自分を乗り越えよう。
あのときになかった自分を発見しよう。
でも無理せずに。
少しでも人生の止まっていた部分が前に進みますように。

おわり。


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