4日目のカレー Vol.2
月とすっぽん、どちらが欲しいかと言われればすっぽんなのは現代人の感覚だろうか。「花より団子」という言葉も「月とすっぽん」なんて言葉もあるんだから昔の人の感性も人それぞれだったのかな。いや、花と団子は「外観と実利」の比較だけど月とすっぽんは「同じ物差しで測られた二者」の話なのかな。やめよう。
もし仮に月を貰えたとして何に使おう。部屋に味気が欲しいから間接照明にしようかな。日によって満ち欠けする間接照明、おしゃれだね。月を平面として捉えてもいいなら、最近鍋に凝ってるから底が光る感じの鍋敷でもいいな。闇鍋とかにどうだろう。三日月のときとか傾いて大変か。アオリイカ漁のライトとしても使えそう。オーガニックもクソもないけど、「月光で獲れたアオリイカ」なんか美味しそう。
キジムナーに会いに沖縄に行きたい。ゆかりの地を訪ねて、仲良くなって、一緒に三線とか聴く。実体はあるのかな。あるとしたらどんな触り心地なんだろう。妖精の類の話って世界中で聞くよね。ティンカーベルみたいな可憐な少女みたいなのもいればキジムナーみたいなモフモフ小僧みたいなのもいるし、ひとえに「妖精」って言ってもいろんな奴がいるよなぁ。妖精の多様性。すみません。
映画やアニメを見てると、シーンごとに感じる五感を想像してなかなか入り込めない時がある。「GANTZのスーツって臭いんだろうな」とか、「ほんやくコンニャクはしっかりアク抜きしてあるのか」とか。ほんやくコンニャクはきんぴらごぼうとかにしても効果あるんだろうか。あと個人的に引き出しの中のタイムマシンの匂いも気になる。定期的にリセッシュとかしてるのかな。
ビーフシチューを煮込む時とか、たまに深淵を覗いてる気分になる。おたまの先はどこか別の場所につながってるかもしれない、何かがおたまをつかんで出てくるかもしれない、とか。見えないものにそういうワクワクを感じるこころはいつまでも大事にしたいね。何かが出てきたとして、キッチンを滴ったビーフシチューで汚されたら困りますが。
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