学校に行けないうちに…

いつの間にか、わたしは問題児でありながら、

家庭が和やかにバランスをとるために振る舞う子供にもなっていた。

わざと戯けたり、歌を歌ったり。

学校に行けないこともあり、少ない友達以外からは、

ちょっとしたからかいから始まって、

いじめられるという展開になっていたが、

決して、それは悟られてはいけないと思っていた。

知られることは親が悲しむこと、

子供にだって、

いじめられることを知られたら恥ずかしいという、

羞恥心があるのだ。

生徒だけではなく、先生の中にも、

学校に来ないというだけで、わたしを嫌い、

嫌味を言ってくる先生にもたくさん出会ってきた。

先生にも、カウンセラーにも、

大人には誰にも心を開かないこと、

そんな私を癒してくれたのは、

文通友達や、交換日記、夜中のラジオだった。

家族が寝静まった真夜中に、

ラジオを聴いている時間は本当に楽しくて、

朝が来なければいいと、何度願ったか分からない。

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