高校は義務教育ではないのです

私が入学した都立高校は、

底辺だったので、私のように他の高校を辞めて入学してくる生徒がいたり、

留年している生徒もいて、自由といえば自由だった。

でも、一年生の終わりには、

1クラスがなくなってしまうくらい、退学者も出る。

せっかく、私立を辞めてきたが、

学校を変えたくらいじゃ何も変わらない、

というよりも、

例え、高校の先の進学が目的の高校であったとしても、

自分で選んだ以上は、

学校が提示する出席日数や課題をクリアしなければ、

進級もできない。

もう、一年をロスしているのだから、

なんとか、三年で卒業しなければ。

一、二年は、ひどい出席日数だったが、

友達や人として扱ってくれる教師にも恵まれて、

気持ちを切り替えたら、

私を見る大人達の目も大分変わってきたように感じ、

後半はようやく、学生というものを楽しめる時間もあった。

進路に関しては自由奔放のように、人からは見えるだろうが、

それに反して、私は二十代後半まで、

家族に対しても教師に対しても、

一切の反抗期はなかった。(これが後の大問題へ…)

 祖母や祖母の友達が老いて、認知症のような状態になったり、

きっと、鬱病のような状態にあった母の愚痴話を、

毎日、聴き続けた経験からか、

私は福祉系の専門学校に進学することを決めた。

とにかく、人に求められる、役に立っていると、

実感できる仕事がしたかったのだ。

将来、結婚もしないかもしれない、

一人っ子なら家族がみんないなくなってしまう日がくる、

そんな不安を支えてやりがいを感じさせてくれるように見える、

福祉系の仕事はとても魅力的だった。

そして、卒業式前日に奇跡的に福祉の専門学校への進学が決まった。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?