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【ここが変だよ台湾】ありえない台北の不動産価格の真相に迫る
こんにちは!
最近疲れているのかわかりませんが、10:30 には眠くなってしまう applemint 代表の佐藤です。
先日不動産関連の方とお話をする機会があったので、長年思っていた疑問をぶつけてみました。
その疑問とは、「なぜ台湾 (台北) のマンションはこんなに高いのか?」ということです。
しかし残念ながら、その方もよくわからないとのことでした。
台湾 (台北) の不動産事情にあまり詳しくない方のためにちょっと説明をすると、台北ではすぐにマンションが立ちます。
マンションが立つこと事自体は日本でもよくみられる現象だと思いますが、問題はその価格です。
台北市のマンションはほとんどが億ションです...
しかも台湾人の平均給与は月収4万元ちょっとです。
日本円で約15万円の月収の国民が億ションなんて夢のまた夢です....
なぜこんなに高いのでしょうか?
このブログでは不動産の方でもわからなかった台湾 (台北) の不動産 (マンション)の価格の謎について解明できればと思います!
現状(台北の新築マンションの数)
台北のマンションがなぜ高いのかという核心に迫るため、まずはマンションの現状を探っていきたいと思います。
最初に近年台北のマンションがどれだけ新しく建っているのか見ていきたいと思います。
調べたのは2018年と2019年の約 2年間の台北市の新築マンション数の推移です。
本当はもっと遡ってデータを見たかったのですが、いくら探しても2018年と2019年の分しかありませんでした。
以下がその数字です。
参考:2018年と2019年のマンションの数
・北市新成屋建案飆新高 未來恐陷賣壓潮
・重劃區帶頭衝 2019年全台推案量破一兆五
実はここ2年間新築マンションの数は年々減っているということがわかりました。
ただし!
これを見るとここ2年間でとんでもない数のマンションが台北市に新しくできていると思いませんか?
100って.....
個人的に相当数のマンションが建っていると思うのですが、この数字がどれだけすごいのか知りたいので、台北の2013年の新築マンション数と比べて見ます。
結果は以下です。
サイトによって微妙に数字が違うのが気になりますが、自由時報によると2018年は152のマンショが建設され、2013年は58だったそうです。
(数字の不一致が起きてますが、参考元が違うために起きています。何れにせよ150以上のマンションは建ったと考えていいと思います)
ではなぜこんなにも多くのマンションが立っているのか?
それはマンションが売れるからでしょう。売れないのにマンションが新しくできるわけはありません。
ではどれくらい売れているのでしょうか?
具体的にどれくらいの数の部屋が売れているという数字は見つからなかったのですが、売り出されている新築マンションの売上率があったので共有します。
売上率とは何か?例え話をします。
例えば100個マンションが建って、それぞれ部屋が10個あったとしたら1000戸部屋があります。
もしも1000戸ある部屋のうち、1000戸部屋が売れたら売上率は100%です。
下は台湾のマンションの売上率を表したグラフです。
参考:https://www.mygonews.com/news/detail/news_id/131558/%E6%88%BF%E5%B8%82%E7%B5%B1%E8%A8%88%EF%BC%8C%E6%96%B0%E5%BB%BA%E6%A1%88%E9%8A%B7%E5%94%AE%E7%8E%87%E9%80%A3%E4%B8%89%E5%B9%B4%E8%B5%B0%E6%8F%9A
2012年のマンションの売上率が高いのはそもそも新築のマンション数が少なかったからだと思います。
2014年に売上率が一度ガーンと下がりますが、その後ある程度戻ります。
2019年は大体49%の新築マンションの部屋が売れているようです。
つまり、今これをご覧の読者が台湾のどこかで出来立てホヤホヤのマンションを見たら、そのうちの大体半分は売れているということです。
僕はこの49%という売上の数字がいいのか悪いのかわかりません。
悪ければ新しいマンションは建たないと思うのでおそらくいいのでしょう。
何れにせよ、結構な数のマンションが建っているということはわかりました。
台北のマンションの価格
続いては台北のマンション価格についてお話をします。
結論から話してしまうと、冒頭でもお話したようにめちゃくちゃ上がってます。
マンション (不動産) の価格が上がる理由を調べたところ一般に以下の理由で不動産価格は上がるようです。
1. 地価上昇
2. 建築費の高騰
3. 低金利
4. 景気好調
5. イベントの開催
順に見ていきます。
地下が上昇するのは 2 - 5 の影響が大きいと思うのでひとまず無視します。
2. 建築費の高騰ですが、台湾の人件費は年々上昇しており、最低賃金は結構上がっています。
2017:133元、2018:140元、2019:150元、2020:158元とどんどん上がっています。
次に 3. 低金利ですが、台湾は日本同様に低金利です。
4. の景気好調ですが、ジェトロのデータを見ると、台湾の GDP は毎年コンスタントに2.6-2.8%の成長らしく、日本と比べると景気はいいと言えるでしょう。
5. のイベント開催ですが、台湾は日本と違ってオリンピックやW杯等、でかいイベントの開催は予定していません。(そもそもコロナウイルスの影響でそれどころではありませんが...)
最後に地下上昇についてですが、コチラの記事では台湾の不動産価格上昇は地価上昇が原因だと述べています。
つまり、台湾には不動産価格が上がる要素が確かにあるのです!
では次に具体的にどれくらい上がったか見ましょう。
wikipedia に各国の年収と不動産価格の比率が載ってました。
それによると 2016 年の台湾の不動産価格は年収に対して、12.87倍でした。
日本は20.17倍で世界第12位でした。
ちなみに1位は香港で37.57倍です。
つまり台湾では2016年の時、12.87年間年収に一切手をつけなければ家が買えたという事です (笑)
これが2019年になると、台湾の不動産価格は年収比なんと28.91倍で世界3位になりました!
ひぇ〜。
日本は逆にだいぶ下がって 11.25倍になりました。
なぜこんなことが起きたのか?
不動産価格と年収の比率が上がるということは2つの理由が考えられます。
A) 不動産価格がとんでもなく上がった
B) 不動産価格はそのまま or 上がったものの、人々の年収が下がった
年収が下がったことが不動産価格に影響した可能性があるので、念の為台湾人の年収を調べます。
参考:https://www.thenewslens.com/article/110996
台湾人の年収は上がっています...
つまり台湾の不動産価格と年収の比率が上がっている理由は、不動産が
とんでもない値段で上がっているということです。
そしてこの原因はもはや低金利や好景気で説明がつくものではないと思います。
なぜなら好景気と言えど、GDP 成長率はたかだか2% ぐらいだからです。
また、マンションやアパート、オフィスビルの家賃が高くなっているのは、不動産購入オーナーが高値で不動産を買ったため、元手を取るために高くしているものと思われます。
台湾の不動産上昇のなぜを勝手に考える
不動産の方がなぜこんなにマンションの値段や家賃が上がっているのかわからないと言った理由がわかりました。
現在の値段は一般論で説明できないのです。もはやバブルと思われます。
いろんな記事を見ましたが、皆色んな意見があるようです。
また、聞いた話によると台北市の東区にあった Forever21 (すでに撤退) はその当時1ヶ月の家賃が600万NT (2020年4月14日現在約2140万円) だったとか...
人通りもそれなりにあるので広告効果も期待できるとは思いますが、それにしても高い家賃です...
不動産価格や家賃が高い理由は色々あると思いますが、最後に僕なりに理由を考えてこのブログを締めようと思います。
その1:投資対象説
台湾の人は投資に割と積極的だと思います。
年々マンションの価格が上がっていることを考慮すれば、不動産投資は売却した時の収入と家賃収入が見込めるので割といいリターンということではないでしょうか?
僕の友人は、母親が家を買え!マンションを買え!としつこく言うそうです。
昔の成功体験を娘や息子に味わって欲しいのでしょう。
その2:不動産強い説
起業した 2017年当時の話なのですが、銀行で融資について聞いてました。
ちなみに起業したばかりの会社、特に日本人が起業した会社はどんなに綺麗な事業計画書だろうと融資は期待できないと思います....
その際担保として言われたのが不動産の有無でした。
この時にやっぱり不動産って強いなーと思いました。
台湾に限らずかもしれませんが、その時不動産の資産価値は高ことを初めて実感しました。
また、不動産投資が高いステータスの象徴という記事もあって、なんとなくそんな気もしなくはありません。
いかがでしたか?今後台湾の不動産価格の上昇について聞いてくる人がいたら僕は胸を張って、「わかりません」と言えます(苦笑)!
以上台湾 (主に台北) の不動産に関してでした!
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