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21歳のヨーロッパひとり旅24_(1989年の夏 45日間)

●レオグラードとハンバーガー
(1989.8.7)
 21時間ずっと列車に乗っていた。
 一日中うたた寝をしてはふっと目覚め、窓の風景を眺めていた。高い山はなくなだらかな丘が広がっており、赤い屋根の家がぽつんぽつんと立っている。失礼な言い方かもしれないが、設計図のいらないようなレンガ造りの家々。何かほっとする風景だ。
 夕方ようやくベオグラードに着く。ハンバーガーとオレンジジュース、それにリンゴを一個買って、次はウイーン行き列車に乗り込んだ。
(続く)

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