教員の休憩

7:00〜7:20 朝業務が少ない場合、この時間内に取得可。
10:10〜10:30 業間休み。学級遊びや児童委員会の仕事、学級の仕事がない日は、取得可。
13:10〜13:25 昼休み。学級遊びや児童委員会の仕事、学級の仕事がない日は、取得可。
16:20〜 放課後。会議や出張、担任業務のない日は取得可。

通常の休み時間(10分間)は、前の授業の後処理(理解しきっていない児童の個別指導等)や、次の授業の準備(特に理科や体育や家庭科)に追われ、トイレの機会はめったに訪れません。
通常の休み時間が5分の学校に勤務したときは(こちらの方が経験が多い)、授業開始を遅らせないでトイレへ行くことは、絶対に不可能でした。

運の悪い日。
朝は、親からの不要不急の電話相談が入って、トイレ行けない日。
業間休みは、学級遊びで学級に着きっきりでトイレ行けない日。
昼休みは、給食食べるのが遅い児童の支援で給食終了時刻が遅れ、そのまま児童委員会の仕事に就きっきりでトイレ行けない日。
放課後は、すぐ会議が始まって19:00過ぎまでトイレ行けない日。
いろんな日がありますが、全部が重なって、会議中に「すみません!」とトイレへ駆け込む職員は珍しくありません。

逆に、上記全てで余裕があり、トイレどころかコーヒーを飲むことも可能な日もあります。
年間、数えるほどで、日記に青丸打って記録していますが、最大で年間4日でした。

普段はこんな感じ(下記)になります。
7:00〜7:20 コーヒー1杯飲む時間はある。トイレにも行ける。
10:10〜10:30 朝処理しきれなかった児童の提出物処理に追われるが、この時間だけでも処理は不可能。でも、トイレに行く時間はとれることが多い。
13:10〜13:25 朝処理しきれなかった児童の提出物処理の残量次第。しかし、問題の多い児童がいる学級では、大抵この時間は生徒指導で終わる。トイレに行けないことが多い。残った提出物処理は、最後の機会である帰りの会へ持ち越し。
16:20〜 ここ数年は、働き方改革で会議の数や内容が減少し、会議前にトイレに行く時間が確保されることが多くなった。

よくPTAや地域の人に訊かれるのが「給食時間って、先生の休憩時間じゃないの?」というもの。
いえいえ、勤務上は、給食時間は勤務中で、休憩時間ではありません。
給食準備では、消毒を含む衛生面の処理をし、当番児童の給食盛り付けを監視し(衛生のため)、児童個々の事情に応じた量が盛り付けてあるか確認し、アレルギーを持つ児童が今日の給食で大丈夫かを確認し、アレルギー対応食の場合は手違いがないように担任自らが対応し、「いただきます」までの間は緊張の連続です。
アレルギー、衛生(食中毒)、防疫(コロナ)は給食の安全に関する最重要事項ですので、疎かにできません。
食べ始めても、嫌いな食べ物で食べられない児童、コロナで厳禁されているおしゃべりを始める児童、急に体調不良になった児童など、対処(指導)すべきことは満載で、とても「昼食」の状態ではありません。
片付けも、主に衛生面(こぼれたり付着したりしている食品がないように・・・腐敗やカビの原因)に対応して、完璧な後始末が要求されます。
第4校時終了後から給食後片付け終了(13:10)まで、教師は完全な勤務時間となります。
ちなみに、教師がどうしてもこの時間帯でトイレへ行きたくなったら、「いただきます」後しかありませんが、一部の親から「いただきますの後からトイレへ行くのは、マナー違反。教師のすべきことではない。」と苦情が来たことがあり、緊急以外は13:10以降まで我慢します。
「児童どうしで喧嘩が始まった→生徒指導、場合によっては親の呼び出し」「嫌いな食べ物を見て気分が悪くなったと言って、何も食べないで泣き出した→説得と保護者連絡(食べなくてもよいのかの確認)」「体調が悪くなり、保健室と連携をとりながら、早退手続きをして親が迎えに来るまで付き添った」などの理由で、担任が給食を食べられなかったという経験も、年に数回の定期イベントでした。
小学校担任にとって給食の時間とは、「児童の安全を守るために戦う時間。命に関わる事態もあり得る、見方によっては授業よりも緊張すべき時間。」であり、勤務の合間に訪れる「優雅な昼食、憩いの時間」とは異なります。

法律上は「1日に45分間の休憩」とありますが、普通は昼食時間と午前午後10分程度の休みでしっかりと消化されているのだと、聞きました。
小学校の現場では、「せめて緊急のトイレは行かせてね」「コーヒーは朝以外でも飲めたらラッキー」「コーヒーとお菓子と雑談のハッピーセットは、年に数回のラッキーイベント」が普通です。

以上を踏まえて、小学校教員の特徴。
 1、膀胱炎を患う人が多い
 2、早メシ職人が多い

さて、明日はトイレ大丈夫かな?

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