人生の道程

他人に起こった複雑な問題を
やんや言って評価して片づけるより
自分が抱えた憎しみ苦しみを
いつまでも抱え続ける方が尊いんじゃないだろうか?
みたいなことを
最近思う

容易には消えないそれを
かじっては暖め、かじっては暖め
そのうちにいつしかなくなるのかもしれないが
その道程は遠い

他人は言う
そんなものは最初からなかったのですよ
ほら、早く自由になりなさい
あなたを縛りつけているのは自分自身

でも
その中にも「私」がいるのですよ
幻想じゃない
その「私」を救うのは
あたししかいない

全部引っくり返っているということが
「恵まれた」人にはわからない
私の中にはいまだに
他人に認められなきゃ生きてはいけないと思ってる自分がいて
それを第一優先にしなきゃいけないと思っていて
他人の邪魔をしないよう、その残りの空間で生きてかなきゃいけないと思っていて

「好きなことを、やりたいようにやればいい」
とかそういう問題じゃない
そんなものは、とっくの昔に失われてしまった
あたしのせいじゃない
それを取り戻す方法も教えられない人が
幸運にもそれを失わずに来れた人が
やんや言わないで
あなたの道程と私の道程は違う
あなたに見えている世界と、私が見ている世界は違う

あなたの価値観で、私を評価しないで

誰か物のわかった人が私に全部を教えてくれる
今の私は、そうは思わない
答えは全部自分の中にある
即座に与えられるものではないけれど

でもそうならばせめて
私の中の答えも聞いて
私がこの人生の中で掴み取った答え
それは、あなたの「教え」よりも尊いはず
「私」の裏づけがある分だけ

私に価値があると言うのなら
経済的価値だけが人間の価値ではないと言うならば
それを証明してよ
あなた自身が

ほら、今
私はこうして生きている