Ramelteonのせん妄の予防効果について参

引き続きRamelteonのせん妄予防効果についてメモ

コクランの解析に含まれていた文献の一つ。


《題名》
Effect of melatonin on incidence of delirium among patients with hip fracture: a multicentre, double-blind randomized controlled trial.
《文献情報》
CMAJ. 2014 Oct 7;186(14):E547-56.
《PMID》
25183726

論文のPICO
《Patient》
股関節骨折のある65歳以上の患者が
《Intervention》
melatonin 3mgを服用するのは
《Comparison》
placeboを服用するのに比べて
《Outcome》
薬剤服用開始後8日以内のせん妄の発生頻度が減るか

《結果》
せん妄の発生件数(%)
melatonin群:55(29.6)
placebo群:49(25.5)
P-value:0.4

《両群の患者の比較》
せん妄の経験は若干melatonin群で多い?Placebo群では自宅でのbenzodiazepinesの使用割合が多い?

《ランダム化されているか》
文献の表題にrandomizedの記載あり。

《隠蔽化されているか》
研究センターでブロック化してランダム化したとの記載あり。隠蔽化されていると考えられる。

《患者の追跡に関して》
intention-to-treat principleの記載あり。なおsecondarily by per-protocol analysisの記載もあり。

《サンプルサイズについて》
226名/群との記載あり。13%の絶対リスク減少が基準。
サンプル数が足りてない?

《雑感》
先日のメタアナリシスの中でのmelatoninのせん妄予防効果に対して否定的な文献。とりあえず3mgというのに?となった。secondaryなのでなんとも言えないが、2日以上のせん妄発生期間はmelatonin群で少ない傾向。股関節骨折のような整形外科領域と内科領域の入院でせん妄の発生率がどの程度変わるのかも少しきになる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?