Ramelteonのせん妄の予防効果について弐

昨日に続きRamelteonのせん妄に関してメモ。

コクランのシステマティックレビュー。


《題名》
Interventions for preventing delirium in hospitalised non-ICU patients.
《文献情報》
Cochrane Database Syst Rev. 2016 Mar 11;3
《PMID》
26967259

論文のPICO
《Patient》
16歳以上で急性期一般病院に入院しているせん妄リスクのある患者が
《Intervention》
Ramelteonを服用する場合と
《Comparison》
Paceboを服用する場合に比べて
《Outcome》
せん妄の発生頻度が下がるか

《結果》
Primary OutcomeにおけるTotalのRisk Ratio(95%CI):0.41(0.09-1.89)
Tau^2=1.37、Chi^2=8.97、df=2(P-0.01)、I^2=78%
Test for overall effect Z=1.15(P=0.25)

・ICUは除外されている。
・MEDLINE, EMBASE, CINAHL, PsycINFO and LILACS等複数のデータベースを検索している。
・We contacted experts in this field for further references and to locate unpublished trials.との記載があり、未発表の情報も探そうとしている。
・言語は制限していない。
・review aouthorは二人。意見が割れたら議論して決める。
・risk of biasは結構unclearが多い?
・ramelteonのprimary outcomeで解析対象になったのは3文献
・各結果の解析対象の文献が少ないからか、funnel plotの記載はない。

《雑感》
各試験の結果に差があり異質性が凄い。参加人数が多い試験ではRamelteonにとっていい結果が出ていない。全体でならすと、こんな結果みたいだけども。昨日の文献も解析に含まれているようだが、イベント数が異なる。ICU分を省いたってことなんだろうか。これを以って積極的に使うかというと微妙な感じ。結果のズレが大きい文献を見てみるべきか。なんか眠剤使うなら、という意味での選択肢にはなるんでしょうか。

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