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Foojin'Z NATURAL SEVEN 77MH

宇津木です。2021年が10日ほど過ぎましたが、新年あけましておめでとうございます。

1月10日前後には毎年今宮戎に参拝する。俺は大阪人なので、この行事で1年の仕事の始まりを実感するのだ。だが今年はいつも通りとはいかないようだ。さてどうするかな。

では前回予告した通り、新しい5代目Foojin'Zのラインナップを順に紹介していきたい。なおこのブログではカタログやホームページに掲載する文章とは違った視点で紹介しようと思う。第1回は濱本さんプロデュースのナチュラルセブン。Foojin'ADではビーストブロウル、エンゼルシューター、そしてこのナチュラルセブンと、濱本さんがプロデュースしたモデルが3つあった。だが元はと言えば初代ビーストはRED、初代エンゼルは村岡+REDの合作でスタートしている。そういう意味でこのナチュラルセブンは、企画からテストまで一貫して濱本さんが携わった、純然たる濱本モデルとも言える。

Foojin'Z NATURAL SEVEN 77MHとは?

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Length:7’7” Lure:10-45g Line:MAX PE#2 標準自重:130g 
Material:TORAYCA M40X/T1100G/M46J/M40J
Guide:チタンフレームTORZITE & SiC-S
Joint:印籠継(NANO JOINT)
Reel Seat:Down Rock
FLEX     :Mild ********  Sharp(8)
POWER:Light*******   Heavy(7)
(シチュエーション)「港湾」「小中規模河川」「ボート」

初代Foojin’ADからラインナップされた濱本国彦のシグネーチャーモデルであるナチュラルセブンも、今作で3代目を迎える。発売当時は「ハリの強いショートロッド」という濱本さんの提唱するコンセプトに、私も含め若干戸惑われたユーザーもいたようだが、この10年ですっかり浸透したように思う。

そして今作のナチュラルセブンだが一言で言うと、

「硬っ!!パキパキやん!!」

しかしこの一見シャープで硬すぎると思える新生ナチュラルセブンだが、印籠部分にナノアロイ樹脂を配合した新しい「ナノジョイント」を採用。その恩恵で硬いと思えるナチュラルセブンが、魚の動きに合わせてオートマチックに追従してくれる。この追従感を感度ビンビンのロッドで体感できるのは、カーボン素材が次のステージに進んだ証に他ならない。
キャストフィールに関しても、とにかくシャープなブランクから低弾道でピンスポットにルアーを打ち込むことができ、またフルキャストでは弾き飛ばすようなロングキャストも可能。とにかくこの異次元のフィーリングはぜひ試投会などで体感していただきたい。

難航したナチュラルセブンのセッティング

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ここからは裏話的なところであるが、実はこの新生ナチュラルセブンは5代目ゼータの中で一番難航したモデルでもある。当初濱本さんからの提案スペックは77Hで、「とにかくシャープで強く」というリクエストであった。私としては濱本さんの提案を受けつつも、出来るだけ多くの人が使いやすいよう「スリムで軽く」したい。この若干の乖離で、実に数多くのプロトタイプを重ねることとなる。

「M40X」と「T1100G」を効果的に入れることによって、ナチュラルセブン自体は飛躍的に進化した。しかしお互いにこれだ!というプロトタイプが上がってきても理想が異なるので、「言いたいことは分かるけど、ここは譲られへん」となるので一向に進まない。これが夫婦ならちょっとした問題へと発展したに違いない。
それでも粘り強くサンプルを重ね、お互いに100%と思えるゴールにたどり着いた時、プロトロッドは10本を超えていた。

「コレや!」そう叫んだ濱本さんは実にいい笑顔をしていた。その笑顔は自分だけでなく、後にナチュラルセブンを手にすることとなるアングラーへ向けられたに違いない。

Foojin'Z 5th Generation
https://www.apiajapan.com/product/rod/foojin-z/画像3


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