ストイック瞑想 (1)

Massimo Pigliucci 先生のストイック瞑想、昨日は最新の865を紹介しましたが、しきりなおして1番から始めることにします。


Marcus Aurelius is thankful to his grandfather and his mother. 

マルクス・アウレリウスは彼の祖父と母に感謝する。

第16代ローマ皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスの「自称録」からの言葉です。

From my grandfather Verus I learned good morals and the government of my temper. I.1
From my mother [I learned] abstinence, not only from evil deeds, but even from evil thoughts; and further, simplicity in my way of living, far removed from the habits of the rich. I.3
From Diognetus [I learned] not to busy myself about trifling things, and not to give credit to what was said by miracle-workers and jugglers about incantations and the driving away of demons and such things. I.6

(Ref.)

祖父からは良い道徳と気性を制御することを学び、母からは悪行だけでなく、悪の考えからの節欲を学んだ。私の生き方のシンプルさは、金持ちの習慣からは程遠いものだ。ディオグネトゥスからは、些細なことで忙しくしないこと、そして、奇跡をもたらすと主張するものやジャグラーが言う呪文や悪魔払いについて、信用しないことを学んだ。

以下は、Massimo先生の説明です。

これらは、ストア派によると古典的な感謝の気持ちを習得する訓練です。自称録(英語ではメディテーション)はマルクス・アウレリウスの個人的は日記で、彼は家族や先生(画家のディオグネトゥスは先生の一人で哲学的な生き方を紹介したとされる)にどれだけ自分が良識を教わったか思い起こさせることから始めています。

皇帝マルクス・アウレリウスは、良い道徳を持つことだけでなく、気性をコントロールできる能力を身につけたことに感謝しています。なぜなら、ストア派にとっては怒りは常に心を惑わせる感情(perturbation)で、のちに後悔するであろう感情であるからです。

ローマで最も権力を持つ人物であったにも関わらず、富や贅沢には興味を持たないことを学んだことに感謝しています。ストア派によると、それらは外的なもので、幸福をもたらすものではないからです。

最後に、マルクスは、credulousでないこと、馬鹿正直になんでも真に受け取ることのないように学んだことを感謝しています。迷信(superstition)ではなく理性(reason)が我々の行動を先導すべきだからです。



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