オンライン投票のやり方②

前項の続きで、Zoom以外の身近なツールを使っての投票を考えてみる。まず一般に身近に使われている「調整さん」を試してみる。調整さんはURLをメンバーに送るだけで、イベントの出欠確認や日程調整ができる出欠表ツールだが、日程部分を任意にカスタマイズできるようだ。本来日付の項目を候補者の人名に置き換えて、試行してみた。

調整さん_投票画面 1

左の「日程」欄は、本来「調整さん」設定画面のカレンダーから選ぶ方式だが、簡単に書き換えは可能だ。上欄の9991とか9971、5523などは本来は氏名、またはニックネームで記載することになっているが、「無記名投票」を想定してここでは4桁の乱数にしてみた。この乱数は参加者が任意に決めてもよいのだが、重複を避けるルールを決めるか、あるいは個人が勝手な数字で複数回投票してしまうのを避けるため、予め投票者に乱数を指定しておく必要があるかも知れない。投票が終わった後で、使用されたはずの乱数表とチェックすれば、重複や部外者からの投票は防げるし、さらにこの方式のよいとろは、「一人5名までの連記」などの条件があった場合、各人の投票数も一目瞭然でチェックできることにある。…となると、その乱数を割りあてるのに単にメール送付では乱数から投票者が特定されてしまうので、選挙とは中立の第三者(選挙管理者)が送付するか、乱数をプリントアウトしたものを封入して、シャッフル後に宛名をつけて郵送するなど、どんどん大袈裟になってくる。                           またシステム上、先に投票した人の投票先が簡単に見えてしまうことは防げない。あくまでサークル内などでの親しい者同士の投票の域を出ないか…。

伝助投票画面

次に「調整さん」よりやや高機能と言われる「伝助」を試してみる。こちらは本来の日程欄にcopy & pasteで何行でもテキストが入るし、例えば会議途中などで急に設定する場合でも(しかも他項目ならなおさら)便利なように感じた。日程調整に限らず、一般的な希望調査に使うことも想定しているようである。集計表も出せるようだし、作成したイベントページにパスワードを設定することで、関係者以外がページを見ることが出来ないようにすることも出来るという。                         しかし、実名以外の乱数を指定したりする手間と、入力中に先に入力した者の結果がみてしまうことは「調整さん」同じ。             因みに上記画面では「3385」の番号を割り当てられた投票者が二回投票を行っていて、これはOut!だが、説明のために色分けしているだけで、画面上では同一番号や同一ネーム、同一アドレスからでも、いくらでも入力できてしまう。候補者欄などの項目が多くなった場合の入力しやすさや、画面に「日にち候補」などの記載が残らず、事務的に見えるのがよい点かも…?。

多数決ドットコム_1

次に「多数決.com」を試してみた。「調整さん」「伝助」等の不都合を解消するために開発されたという。開票するまでは誰にも途中経過がみれないし、また一人一票だけではなく、一人5票のように持ち票数を設定できる。(5票以上投票しようとするとエラーで送信できない)1つのアドレスからは1回しか投票出来ない設定になっているという。

多数決ドットコム_2

1アドレスから1回しか投票出来ない設定なら、無記名で好きな乱数を入力してもらえばよいかも知れない。投票中は上図のように自分の入力画面のみの表示となる。またメンバー1人1人の投票内容は非開示のままで、選択肢毎の集計結果だけ開票することができる。

多数決ドットコム_3

多数決ドットコム_4

投票が終了したら、主催者側でパスワードを入力すれば、はじめて上図のように投票数の集計が現れる。この段階で、他の参加者からも同様の画面が閲覧可能になるようだ。この段階では上図の「?」のように、誰がどこに投票したのかは開示されない。(もっとも主催者側の開示方法で、「?」欄も含めて開示するように出来るが…)                   この「多数決.com」は一つの有力な投票手段かも知れない。     

…が、もう少し考えてみよう。(10/11)

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