カートリッジ「ORTOFON OMEGA」を聴いてみた
今日は上記のカートリッジ「ORTOFON OMEGA」(楕円針)を聴きたいと思い、ヘッドシェルに取りつけました。
ご承知のように4色のリード線で配線しますが、ヘッドシェル側の端子には色がついていても、「ORTOFON OMEGA」の端子は2本しか色がついていませんでした。(新品を買ったのに)端子の根元の塗装がはげている部分もあるようです。
色が不明な端子にはどのリード線を取りつけましょうか。
とりあえず「TN-350-SE」の純正品を見本にして、同様に取り付けてみました。ヘッドシェルとリード線はAT-3600Lを取りつけたのと同じものですが、勝手が分かった2回目なので、キツクても比較的容易に取り付けられました。
( 後に、「ORTOFON OMEGA」も配線を左右逆に付けてしまったことが、試聴後に分かって戻す事になります。配線は、前述したように「TN-350-SE」の純正品を参考にしたのですが、正解は、なぜか純正品とは逆方向でした。右側通行と左側通行みたいな、異文化があるのでしょうか。)
次に「TN-350-SE」の取説でオーバーハング(52.8±0.5ミリ)を調整しました。そして左右の曲がりも。このカートリッジに限りませんが、これ、簡単なようで案外やりにくいです。モノサシを近づけての針の位置決め・ミリ単位がやりにくいですし(シニアには針自体が見にくい)、そして、ネジを緩めなければカートリッジは動かず、調整が終わってネジを閉めれば、反動でまた動いてしまうのです。
あれやこれやで、やっとオーバーハングが終わったので、「TN-350-SE」のトーンアームに取りつけ、高さ調整機能は無いので、水平バランスを取ってから、針圧1.75g(1.5~2g)をかけました。「ORTOFON OMEGA」に同梱の針圧一覧表で、たぶんこれだろうと思う針圧です。アンチスケーティングも1.75g辺りにセットしました。
やっと取付完了。
アンプとフォノイコ・ラックスマン「LXV-OT10」に火を入れました。
LPはおなじみの加藤登紀子さんと松田聖子さんのLPです。
第一印象は、ムーディーで聴かせる音だと思いました。YouTubeで試聴したイメージに似ています。しかし、ムーディーだったのはアンプとフォノイコがONにしたばかりで、いわゆる寝起き状態だったのが原因でした。しばらくするとアンプたちも目が覚めて来たらしく、鮮明な音になってきました。
アンプたちが目覚めた後の「ORTOFON OMEGA」は、若干ハイ上がり(少しシャリつく)かもしれません。まだエージングが済んでいませんので、変化していく可能性が大きいですが。
でも、「LXV-OT10」には低音・高音のコントロールが付いていますし、アンプにも同様のトーンコントロールがあり、音質調整可能なので問題ありません。
しかし、オルトフォンというブランドは御威光は素晴らしく、失礼ながら(オーディオ全般の隠れたスパイスだと思われる)錯覚もあってか、音楽性豊かに聴こえてしまいます。錯覚でも良いです。幸せになれるなら。とりあえずカートリッジはオルトフォンのままにしました。しばらくはこの彼女とデート(ゆっくり試聴)する事にします。
その上で申しますが、現在は、①「TN-350-SE」の純正品(楕円針)、②「ORTOFON OMEGA」(楕円針)、③「VMN10CB」(VM10CB用 交換針であり①にも互換性のある丸針)、④AT-3600L(丸針)が聴ける環境にあるわけです。
ここでは④だけが個性的で、今後も使いこなしの、工夫の余地がありますが、①②③なら、細かい事を言わなければ似たような音のハイファイで、私はどれでも満足できます。誰かが交換したら気づかないかもしれない。どんぐりの背比べとでも申しましょうか。だとしたら、その中で一番安価だと思われる「ORTOFON OMEGA」のコスパは、うわさ通り良いのでしょう。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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