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#ネタバレ 映画「ハゲタカ」

「ハゲタカ」
2009年作品
柔よく剛を制す
2009/6/9 11:28 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

中国から「赤いハゲタカ」が攻めてきた。迎え撃つは日本の「ハゲタカ」です。しかし、我がハゲタカの方が一枚上手でした。

その作戦に、私は日本が誇る柔道の基本理念を観た気がするのです。それは「柔よく剛を制す」という言葉で表されます。

資金力だけのガチンコ勝負ではなく、相手の力を受け入れ、負けたと思わせて、実は技あり一本を決めるのです。

ラスト近く、刺された赤いハゲタカから電話がかかってきました。しかしハゲタカは言葉を一言も発することなく、聞き役にまわります。徹底して受身に回る姿は、それを象徴するシーンでもあったのかもしれません。

「柔よく剛を制す」が完璧であれば、どんな相手であっても恐れることは無いような夢が持てて、少し嬉しくもなる映画でした。

そしてこの柔の精神は企業精神にも繋がっていくのです。企業の社会責任とか言いますが、製品や仕事を通して人々に夢を与え続けて入れば、夢を受け取った人々が企業を陰日なたになって支えてくれるのです。しかし、その反対なら怨念を生み、やがて企業を滅ぼすことも。

これで思い出したのが日本が誇るアニメ文化です。アニメは世界中の子供たちに夢を与え、親日派を増やしています。その親日派の人々が世界の中枢で働くようになれば、これほど大きな国益はないでしょう。国立漫画喫茶?の構想で賛否の話がでています。よく議論していただきたいと思います。

前述のとおり内容は素晴らしいですが、映画としては★★★★とします。2時間では短いでしょう。

追記 
2009/6/16 16:34 by さくらんぼ

ラスト近く、刺された赤いハゲタカから電話がかかってきたシーンは、周到に書かれ、配された結晶の様でしたが、他にもアカマ自動車社長が「ハゲタカ」と罵倒し、逆に「見苦しいぞ」といっかつされ、解任されたシーンもそうでした。

さて、この映画では、企業は金儲けよりも夢を与えることが必要であると、語られていたように思います。社長にはピュアに会社を、製品を、従業員を、愛する気持ちのある人が適任なのでしょう。その気持ちが強いリーダーが居れば、あとの詳細はブレーンが助言していけば良いのかもしれません。

この映画とは無関係ですが、日本の○○○自動車社長が交代して、原点に立ち返るような人事になったことを少し思い出しました。内情はまったく知りませんが、ここにもピュアな気持ちを感じました。


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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