#ネタバレ 映画 「クララ・シューマン 愛の協奏曲」
「クララ・シューマン 愛の協奏曲」
人間関係のハーモニーもある
2009-09-03 21:39byくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
定年退職した人が新聞に投稿していました。
彼女は在職中の事を振り返り、価値観を同じくする人たちに囲まれて楽しく仕事ができましたと。
あまり考えたこともなかったけれども、価値観というものは大変重要なもののようです。
では、価値観の違いはどうして生まれるのでしょう。それは天性のものもあるでしょうし、教養や人生経験によっても作られると思います。
クララ、ロベルト、ヨハネス。この三人は、音楽家ということで、運良くハーモニーの美的価値観を共有していました。
これが愛の協奏曲を演じることができた力の源泉なのでしょうか。
阿吽の呼吸が必要な、奇跡的バランス感覚の賜物でした。かくして絶妙な人間関係のハーモニーが生まれました。
そして、それは不倫すれすれの濃厚な味わい。ブラームスの音楽を聴くと、ブランデーの香りを思い出すような、甘美で官能的な旋律が聴こえますが、まるで、その世界を演じていたかのようです。
この映画で思い出したのは、もうひとつのハーモニーである「淡交」という言葉です。
酒に例えればブランデーではなく、水のごとく淡い味わいの極上日本酒でしょうか。私にはこちらの水の方が棲みやすい。
しかし、まあ、今日の晩酌にはライト・ビールを飲んだので、就寝前の音楽にはブラームス、ピアノ三重奏曲第一番&第二番といきましょうか。
なんの話だかわからなくなりましたが。
★★★★☆
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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