おからだ治療院

札幌で鍼灸院しています。自分の勉強のために使っています。共感者お待ちしています。

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最近の記事

血虚証(けっきょしょう)とは

血虚証(けっきょしょう)について詳しく解説しますね。中医学において、血虚証はとても重要な概念であり、体調不良の原因となることが多いです。ここでは血虚証の基本から、具体的な症状、原因、治療法、そして日常生活での改善方法についてお話ししていきますので、ぜひ読んでみてください。 1. 血虚証とは 血虚証とは、体内の血液の量や質が不足している状態を指します。血液は身体の栄養を運ぶ役割を持っていますので、血虚証になると身体機能に様々な影響が出てきます。中医学では、血液は「血」として

    • 肝鬱証(かんうつしょう)について

      肝鬱証(かんうつしょう)について、今回はその詳細な解説と、どのように対処すればよいのかをお伝えします。肝鬱証は中医学において重要な病態であり、多くの人が悩まされています。理解を深めるために、各ポイントを詳しく見ていきましょう。 肝鬱証は、肝の気が滞っている状態を指します。肝は人体において、感情やストレスを調整する重要な役割を果たしています。気が滞ることで、感情の不安定さや身体的な不調が現れることがあります。この状態は、ストレスや不規則な生活習慣から生じることが多いです。

      • 陰虚証とは

        陰虚証とは何か?その症状と対策を徹底解説 近年、健康に対する関心が高まる中、中医学の考え方に注目が集まっています。特に「陰虚証」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。陰虚証は、体内の陰のエネルギーが不足している状態を指し、様々な身体的な症状を引き起こします。今回は、この陰虚証の基本的な理解から、その症状、原因、そして対策に至るまでを詳しく解説していきます。 陰虚証の基本概念陰虚証とは、体内の陰のエネルギーが不足している状態を指します。中医学では、陰と

        • 気虚証とは

          気虚証(ききょしょう)について、詳しく解説していきます。気虚証は、伝統中国医学における体質の一つで、体内の「気」が不足している状態を指します。気は生命エネルギーとされ、身体の機能や精神状態に大きく影響します。では、気虚証について詳しく見ていきましょう。 気虚証は、体内の気が不足している状態を示します。気は、私たちの生命活動を支える重要なエネルギーであり、これが不足すると様々な不調が現れます。気虚証は、特に疲労感や無気力感を伴うことが多く、日常生活に支障をきたすこともありま

        血虚証(けっきょしょう)とは

          東洋医学の視点からの自律神経失調症・多い方から4つ

          序論自律神経は、心拍数、血圧、消化、発汗などの体の様々な機能を無意識のうちに調節する重要な役割を果たしています。自律神経失調症とは、このシステムのバランスが崩れ、めまい、動悸、倦怠感、便通異常など、様々な不快な症状が現れる状態を指します。原因は、ストレス、睡眠障害、食生活の乱れなど、生活習慣の影響が大きいとされています。 東洋医学では、自律神経の調整不全は気血水の流れの乱れと関連付けられています。この見方に基づき、自律神経失調症を4つセレクトしました。 気虚証 陰虚証

          東洋医学の視点からの自律神経失調症・多い方から4つ

          T細胞のダイナミクスにおける予測コーディング:免疫系の有害抗原と無害抗原の識別メカニズム

          参考文献はこちら 序論生体は様々な種類の抗原に曝されていますが、免疫システムは有害な抗原と無害な抗原を適切に識別し、異なる応答を示す必要があります。有害な抗原に対しては強い免疫応答を誘導して排除することが求められますが、無害な抗原に対しては過剰な応答を抑え、不必要な炎症を防がなければなりません。この抗原識別能力の欠陥は、アレルギーや自己免疫疾患などの免疫疾患を引き起こします。したがって、免疫システムがどのように抗原を識別するのかを理解することは、これらの疾患の予防や治療につ

          T細胞のダイナミクスにおける予測コーディング:免疫系の有害抗原と無害抗原の識別メカニズム

          肝陽上亢について

          肝陽上亢(かんようじょうこう)について詳しく解説します。この概念は、東洋医学において非常に重要であり、さまざまな症状や健康問題に関連しています。それでは、肝陽上亢について一緒に見ていきましょう。 肝陽上亢とは、肝の陽気が過剰に上昇する状態を指します。東洋医学では、肝は主に「気」の運行を担当し、ストレスや不規則な生活、過労などが原因で肝機能が乱れることが多いです。この状態になると、体内のエネルギーの流れが乱れ、心身のバランスが崩れてしまいます。 2. 肝陽上亢の症状 肝陽

          肝陽上亢について

          肝火上炎とは

          肝火上炎についてのレビューをお届けします。肝火上炎は、東洋医学において非常に重要な概念であり、私たちの健康に深く関わっています。今回はそのメカニズムや症状、治療法について詳しく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。 肝火上炎(かんかじょうえん)とは、肝臓に過剰な熱とエネルギーが蓄積される状態を指します。この状態は、ストレスや感情の乱れ、または不適切な食生活によって引き起こされることが多いです。肝火上炎が進行すると、陰液が消耗し、肝陽が上昇することで、さらなる

          肝血虚(かんけつきょ)と肝陰虚(かんいんきょ)

          肝血虚の症状肝血虚は、筋肉のけいれんや痙攣を引き起こすことがあり、これは血液の不足が筋肉の栄養供給を妨げるためです。特に、肝血が不足すると、筋肉の緊張が高まり、痙攣やけいれんが生じやすくなります。これにより、日常生活においても不快感や痛みを伴うことが多く、患者は慢性的な疲労感を訴えることが一般的です。肝血虚の症状は、身体の他の部分にも影響を及ぼし、全体的な健康状態を損なう可能性があります。  肝血虚は、四肢にしびれや感覚の鈍化を引き起こすことがあります。血液が不足すると、神経

          肝血虚(かんけつきょ)と肝陰虚(かんいんきょ)

          感情と意思決定の交差点:脳と身体の機能的関連の探求

          参考文献はこちら 序論 - 感情と意思決定の関係の重要性人間の意思決定過程には、合理性だけでなく感情が大きく関与しています。感情は意思決定に影響を与える一方で、意思決定が引き起こす身体反応が感情形成にもフィードバックされるという、感情と意思決定の密接な相互作用があります。この相互作用を理解することは、心理学と神経科学の両分野にとって重要な課題であり、学際的な研究が求められる分野です。感情的意思決定の理解を深めることで、人間の高次認知機能に関する新たな知見が得られるとともに、

          感情と意思決定の交差点:脳と身体の機能的関連の探求

          「マインドフルネスのメカニズム: 予測符号化モデルによる新たな視点」

          参考文献はこちら 序論: マインドフルネスの意義と統一理論の不在マインドフルネスは、現在の瞬間に意識を向け、評価せずに観察する心の状態であり、ストレス低減やウェルビーイングの向上など、様々な心理的効果をもたらすことから重要な意義を持つ。しかし、そのメカニズムを包括的に説明する統一的な理論的枠組みは存在していなかった。 そこで近年、脳の予測符号化モデルの観点からマインドフルネスを捉え直す試みが注目されている。予測符号化モデルは、脳が外界からの感覚入力を予測し、予測誤差を最小

          「マインドフルネスのメカニズム: 予測符号化モデルによる新たな視点」

          「頭頂葉の機能とその神経心理学的意義」

          参考文献はこちら 序論頭頂葉は大脳皮質の中央上部に位置し、前頭葉、後頭葉、側頭葉などの他の大脳連合野と密接に連携している重要な神経接合領域である。この領域には、体性感覚情報を処理する中心後回や、視空間認知などの高次機能を担う後部頭頂皮質が存在する。頭頂葉は外界の対象を認識するための視覚、聴覚、触覚、平衡感覚などの多様な感覚情報を統合し、対象のイメージ形成や操作、自己身体の認知を可能にする。このような視空間認知や多感覚統合の機能を果たすには、前頭葉や後頭葉、側頭葉などの他の大

          「頭頂葉の機能とその神経心理学的意義」

          「免疫系の数理モデル化:ダイナミクスの理解と医療応用への展望」

          序論免疫システムは、体内に侵入した病原体やウイルス、外来タンパク質、がん細胞の断片などの「非自己」を認識し、排除する生体防御の仕組みです。一方で、自己の組織成分には反応せず、免疫寛容が成り立っています。免疫応答は単に非自己の識別にとどまらず、感染部位での炎症反応、免疫細胞の動員、獲得免疫応答、免疫記憶の形成、過剰な免疫応答の抑制など、一連の複雑なプロセスから成り立っています。 免疫システムは生命維持に不可欠な機能を有する一方で、時に異常が生じると、アレルギーや自己免疫疾患な

          「免疫系の数理モデル化:ダイナミクスの理解と医療応用への展望」

          パニック症の神経解剖学的モデルについて

          序論 - パニック症の概要パニック症(Panic Disorder: PD)は、突発的な強い不安発作を繰り返す不安障害の一種です。全人口の3〜4%がこの病気にかかると推定されており、その症状は動悸、呼吸困難、発汗、めまいなど身体症状が突然現れるもので、死の恐怖さえ感じる場合があります。パニック発作は10分程度で最高潮に達し、その後徐々に症状が和らぎますが、次の発作が起こるのではないかという不安から、外出や人混みを避ける「回避行動」に移行することが多くみられます。このような行動

          パニック症の神経解剖学的モデルについて

          自由エネルギー原理について1

          序論: 自由エネルギー原理と脳内情報処理の重要性の詳細自由エネルギー原理は、脳が外界からの不確実な情報を能動的に推論し、最適な行動を選択する仕組みを説明する統一的な理論である。従来の受動的な情報処理モデルとは異なり、自由エネルギー原理は脳が主体的に外界からの情報を取り入れ、予測誤差を最小化することで最適な行動を選択する仕組みを捉えている。この理論は、脳の情報処理メカニズムを統一的に理解する上で非常に重要である。 自由エネルギー原理によれば、脳は外界の状況を予測し、その予測と

          自由エネルギー原理について1

          感情の階層性と脳の進化

          序論: 感情の進化的起源と階層性の概要感情は進化の過程で階層的な構造を持つに至ったと考えられています。福田は「感情階層説」において、感情が以下の4段階を経て発展してきたと提唱しています。 原始情動 - 快・不快という最も原初的な感情反応 基本情動 - 喜び、受容・愛情、怒り、恐怖、嫌悪などの基本的な情動 社会的感情 - 集団生活における人間関係や適応に関わる高次の感情 知的感情 - 言語や文化、芸術、道徳など、人間の知的活動に由来する感情 この階層モデルは、感情が生

          感情の階層性と脳の進化