パニック症の神経解剖学的モデルについて
序論 - パニック症の概要パニック症(Panic Disorder: PD)は、突発的な強い不安発作を繰り返す不安障害の一種です。全人口の3〜4%がこの病気にかかると推定されており、その症状は動悸、呼吸困難、発汗、めまいなど身体症状が突然現れるもので、死の恐怖さえ感じる場合があります。パニック発作は10分程度で最高潮に達し、その後徐々に症状が和らぎますが、次の発作が起こるのではないかという不安から、外出や人混みを避ける「回避行動」に移行することが多くみられます。このような行動