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事務所家賃は何の対価としての支払いなのか

 こんにちは。会計士の青山です。

 コロナ禍時代になって、私の事務所家賃(月額約20万円)の高さが気に掛かっています。それで家賃は高いのか、家賃の金額は何に対しての対価なのだろうということを、私のケースを前提に考えてみます。
 
通勤時間を削減するためのコストとして家賃
 まず、事務所は自宅と同じビルにありますので、自宅から事務所までへの通勤時間は30秒ぐらい。そのため、一般的な通勤時間が往復1.5時間と考えて、1.5時間がなくなるとしたらいくらまで支払えるかというコスト(機会費用)を想定しますと、とりあえず3000円としましょう。また、交通費実費として往復400円としますと、1日3400円、1ヶ月85000円となります。これが家賃として支払っているが、実質的には私の通勤往復時間を削減する費用と考えることができます。

セミナー開催コストを削減するためのコストとしての家賃
 私はコロナ禍前までは年間250時間超のセミナーを開催していた人ですので、セミナーは主な私の仕事です。セミナーを開催する場合のコストを考えてみますと、セミナー会社を利用する場合、1時間あたり安くても5,000円の賃貸料がかかります。そのため、3時間セミナーを開催するとすると賃貸料15,000円にプロジェクター料5,000円で計20,000円の費用がかかります。
 月に4回こうしたセミナーを開催すると計80,000円の費用がかかることがわかります。

その他
 コンビニは事務所から徒歩1分、銀行や郵便局も徒歩3分にあるという利便性も金額は少なくなりますが、時間削減効果はあります。

家賃の実質支払額は
 20万円は事務所の家賃ですので当然全額経費になります。経費になりますとその分利益が削減され、税金が削減されます。実効税率30%として約60,000円の税金がなくなります。

まとめます
 以上より、家賃20万円を支払っているが税金の削減分も考えると実質は14万円の家賃支払額になり、事務所賃貸効果として通勤時間削減8万円、セミナー開催費削減6万円を考えると、結果として事務所という場を借りている対価分はなんと0円になってしまいました。

 同じようなことは銀座の一等地に店舗を構え、月500万円の店舗家賃を支払っている場合、広告効果が働き月400万円の売上増加がある場合、実質家賃は100万円と考えると同じです。

 こんな感じで考えると、面白いと思いますね。最後ですが一等地に事務所等を設けることは顧客に対する広告効果だけではなく、人材募集に対しても広告効果があることは言うまでもありません。

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