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新型コロナ、本当の死者数

現在の新型コロナ死者数には、本当の死因が新型コロナウイルス以外の方も含まれている。それは、6月18日に厚労省が各自治体に事務連絡で、

「死因別の死亡数を把握することになりますが、死因 選択や精査に一定の時間がかかります」 だから

「可能な範囲で速やかに死亡者数を把握する観点から、 感染症法に基づく報告による新型コロナウイルス感染症の陽性者であって、 亡くなった方を集計して公表する取扱いとしています」

と通知したから。
 例えばの話でいえば、心不全で数日中に死亡が見込まれている90歳の患者が病院クラスターなどでスクリーニングのPCR検査を受け、陽性反応となったものの特に新型コロナウイルス感染症の症状はなく(新型コロナでは無症候が一般的)、当初の見込みどおり心不全で亡くなったとしても、死亡時にPCR陰性に至ってなければ「新型コロナウィルス死亡者」として報告され、発表・報道されることになる(上記例はあくまでフィクションの例え話)。

大阪府のみがこういった詳細を日々発表しているので、私の事務所で10月1日から最近の分までをグラフ化してみた(以下のグラフはいずれも大阪府、厚労省発表データから青山まさゆき事務所で作成したもの)。なんと約4分の1、26%もの高率で死因が新型コロナウイルスではない例が含まれている。

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70代以上で新型コロナウイルス以外での死亡者が多いのは、そもそも持病などで死期が極めて近い方が、病院内のクラスターなどでたまたま無症候ながらPCR検査では陽性となり、そのまま感染前に予測されたとおりの持病で死亡する例がかなり多いからだろう。

また、全国の例を見ても死亡者の大半は70歳以上の高齢者(下記は厚労省が私の質問に対し、最近ようやく開示した全国の年代別死亡者数のデータをグラフ化したもの)。したがって、全国も大阪と同じ傾向であることが推認される。

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したがって、本当の死亡者数は今発表されている約2000人の75%、1500人程度だろう。

また、年代別に70歳以上、80歳以上、90歳以上の高齢者に階段状に高くなる致死率も本当はもっと低いものになるだろう(下記は厚労省の全国データから青山まさゆき事務所で作成したもの)。

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こういった分析も一つ一つ積み重ねて、必要かつ最小限の社会的対策を練ることが肝要だろう。

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