ひと区切り。みんなに感謝です。
※自分の整理のために書いてるので、かなりの長文ですしお暇な方だけ読んでください。
ひょんなことから目標に掲げた社会福祉士の資格取得。
母が逝ったあとに、残された父とのことを考えて、介護職員初任者研修(昔でいうヘルパー2級)を受講したのが、2017年冬のことでした。
研修は座学と実習があり、どちらもとても興味深く、もっというと面白くて、何もかもが知らないことばかりで、週に1度通うのが楽しみで仕方がなかったです。
その際に、介護保険制度や、障害者にたいする社会保障制度を初めて知るわけですが、「知らんことばっかりやんけー!」とどんどん知りたくなり。
社会保障をはじめ、日本の社会福祉制度について総合的に学んでみたい。
そう考えたとき、図書館で関連本を読んだりしていて、社会福祉士という国家資格があり、それを取得するためには、社会福祉についてかなりしっかり勉強しないといけないことを知りました。
加えて、わたしのように福祉系ではない一般大学の卒業者は、いくつかの専門科目を履修する必要があり、そのために何かしらの「学校」に在籍しなければならないことも知ったのでした。
仕事をしながら通えそうな学校を調べてみると、「夜間」か「通信制」の学校がいくつもヒットして、取組み方や方針、そして授業料にもずいぶんと違いがあることがわかってきます。
わたしのように相談援助の現場での経験がない人は、180時間の実習も必須です。
試験を受けるためにこれだけハードルが高くて、お金も時間もかかるのか。
それが決め手となり、「資格取得を目指す」というプロセスで社会福祉を学ぶことにしました。
わたしは自分が飽き性で根気がなく、嫌になったらすぐになんでも放り出すいい加減な性格だと嫌ほど知っているからです。
資格取得のために「学校に通う」ことに決めたら、もう途中で放り出せません。お金がもったいないし(笑)。
インターネットで調べて、スクーリングの内容や、スクーリングに通える範囲にあることなどの立地条件をクリアする、通信制で受験資格が取れる学校を5~6校に絞ってかなり吟味。
その結果、最後まで2校で迷ったのですが、あえて「大学の通信課程」にせずに「専門学校」にしたのは、もう今さら大学には通いたくないという気持ちで、自分でもよくわからない、かなり曖昧な消去法でした。
それで決めたのが、大阪梅田にある大原学園でした。
説明会に行ってみたら、かなりアナログで、どこかのんびりというか、システマティックでない雰囲気もあり、かつ、社会福祉士の資格取得のためのカリキュラム(テキストや勉強方法)は実績もあるし、かなりしっかりしているなあという印象でした。
課題となるレポートの提出も、大学の通信課程では多くが「手書き」を(無意味に)要求するのに対し(いくつかの大学に問い合わせました)、説明会で確認すると、ワードの打ち出しでもなんでもいいですよ、とのフランクな返答。
ここ、好きかも。
それで願書を出して大原学園に入学したという次第です。
記述式のレポートも、問題解答式の課題も、かなり多くて、仕事の締め切りと課題の締め切りが重なると本当に大変だったし、スクーリングも思ったより多いし、何より180時間の実習(平日4週間丸々)の時間捻出も仕事との調整でとても苦労しました。
でもいつも先生方は熱心に丁寧で、困ったり迷ったりすると、メールや電話で即、相談に乗ってくれました。
あと、入学式の日にたまたま隣合わせた同世代の女性、山田さんと妙に気が合って、スクーリングも全部一緒の日に通ってランチしながらあれこれ相談したり、普段から何かあるとメッセージのやり取りをしたり、同志というか戦友というか、特別な友人になれたことも、気持ちを維持するのに大きく影響した気がします。
山田さんと申先生(担任の素敵な女性の先生)がいなかったら、途中でやめてたかも。
そんなこんなで、昨年の8月に修了試験があり、なんとか一発合格して(そのときも8月の頭に父が入院してお盆前に看取ることになったので、試験勉強する時間がなくて、お盆明けから2週間死ぬ気で勉強したんだけど)、無事に卒業。
つまり一年半かけて、これでようやく国試の受験資格を得たというわけです。
あとは国家試験に向けて自主勉強ということになりました。
9~10月は11月発行の新刊(『ほんのちょっと当事者』)の加筆や校正などの追い込みもありばたばた。あと販促にも力を入れていこうと決めていたので、そっちにも時間を取っていました。
なので、12~1月の2カ月で集中して試験勉強をしようと予定。そうして12月の頭の東京出張を終えた翌日のことでした。
目に入れても痛くないほどかわいがっている、わたしには特別な存在の猫のシャーが、ご飯も食べなくなり明らかに弱っていて(出張にいく前から急激に痩せ始めていたので、東京からもしょっちゅう夫に様子を聞いていたのですが)、友人からしつこいまでに病院に連れて行けと言われて、ようやく猫を連れて動物病院にいったのです。
そこで告げられたのは、思いもしなかった深刻なステージの癌告知と、いつ死んでもおかしくないという余命宣告。
そこから、もう勉強なんてどうでもよくなってしまいました。
とにかく少しでも何か食べて欲しい。抗がん治療がうまくいって欲しい。少しでも長く一緒にいて欲しい。
そのことばかり考えていて、買い物に行くだけでも、家をあけている間にシャーに何かあったらどうしようと動揺したり。様子が変わると、すぐに病院に連れて行ったり。
お正月をシャーと一緒に迎えたい。ただそれだけで生きていたように思います。
運の良いことに、とてもよい獣医さんに出会えて、細かいことも相談しながら、何かあるとすぐに電話して確認しながら、治療を進めて、気がつけば、お正月も少し元気になったシャーと一緒に過ごすことができました。
本当に嬉しかった。
昨年は父も看取ったので、シャーまでいなくなると想像するだけで、絶望しそうになっていたので、少量でもカリカリを食べてくれるのを目にするだけでも涙があふれたり。
実は、12月と、1月頭の時点では、もう国試は受けないと決めて、夫にもそう告げていました。別に資格なんていらないし、いまはシャーの方が大事だから。
そう決めた頃に、シャーの容体がすこし安定してきて(低め安定ですが)、これはシャーも勉強もした方がいいと言ってるのかなとも考えが変わり始めました。
手帳を見ると、勉強を始めたのは1月7日。そこからどうしてもやらなきゃいけない仕事以外は中断させてもらって、約3週間、たぶん1日8~10時間近く勉強したと思う。
社会福祉士は19科目あり、出題範囲が多いので、過去問を解くだけでもものすごく時間がかかる。とにかくただただ時間がない。
最後はやっぱり時間切れという感じでしたが、もうなりゆきでいいやと開きなおって、昨日、国試受験が終わりました。
長かった…と言いたいところだけど、全然時間が足りずに短かった。苦笑。
解答速報がすぐに出るので、答え合わせをしてみたら、標準合格点に3点ほど足りてない。正式な合否は3月に出ますが、もうすっきり諦めがつきました。
合格点には足りなかったけど、1月12日の模試から総合点が20点ほどアップしていたことも、やっぱりやれば身につくんだなあと、ちょっとした自信にもつながりました(落ちて言うことでもないけど。苦笑)。
それでも、とにかく、社福士の受験の挑戦すると決めたことで、これまでまったく耳にしたこともないような、当事者にならないと知りえないだろう社会福祉制度や社会保障制度を知り、ほんとうに国試を目標にして、専門学校に通って良かったなあと心から感じています。
大好きな学友や先生、実習での貴重な体験。実習先で出逢えた大切な人たち。夫にもいろんな意味で協力して支えてもらったと感じています。
そして「誰かの役にたつかもしれないことなら、両親も喜びはず」と家族のお金から学費を出してくれた兄と弟。
みんなのおかげでここまでこれたんだよなあ。そのことに心から感謝の気持ちです。
来年はお世話になった皆さんに朗報を届けたいなあ。
今年はだめだったけど、勉強の仕方もわかったし、来年また挑戦します。ゆるっとぼやかしてきちんと理解できてない制度も山ほどまだあります。
資格とは別に、得た知識を少しでも何かの役に立てられたらと思っている。もちろん仕事でも。寄合場を再開して何かできたらいいなあ。
試験は目標だけど、目的ではない。
でも目的を達成するのに、とても有効な手段だとも思います。だから来年までまた頑張ります。
シャーは相変わらず低め安定だけど、夜は一緒にお布団に入って寝てくれたり、わたしのそばにいてくれます。
シャーにも感謝しかないよ。
ひとまず諸々の区切りがついたので、自分の気持ちの整理のために書いてみました。
社福士を仕事に活かしたいと資格取得を目的にする人には、個人的に梅田の大原学園はお勧めしたいです。先生方は全員とても感じよく、熱心です。
並走してくれた学友の山田さんは、自己採点で合格確実の数値が出ています。
社福士国試の合格率は20%後半という、なかなかのハードルの高さなので、それを(おそらく)クリアした山田さんを心から尊敬するし、自分のことのように嬉しいです。ほんとに忙しいなか頑張ってたもんなあ。
山田さんみたいにこつこつ頑張ったらきちんと知識が身につくのだと、来年に向けての励ましを受けたような気持ちもあります。
ほんとうにおめでとうね。ってまだ早いけど(笑)。
とてもとても嬉しいです。
そして、一緒に走ってくれてありがとうね。これからもよろしくどうぞ。えへ。