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大阪池田「ふるえる書庫」さんでの読書会

2週間ほど前になりますが(書きながら驚いてる、早い……)、大阪池田の古江町にある「ふるえる書庫」さんで、『元気じゃないけど、悪くない』(ミシマ社)読書会を開かせていただきました。

書庫を運営する、如来寺副住職でもある釋大智さんには、何から何までお世話になりっぱなしで、お茶とかお菓子とかまでご用意いただいて……ポテチとかチョコレートなんかが並ぶテーブルが真ん中に置かれ、なんかか親戚の集まる法事みたいな親密さが漂い、さらには書庫の3万冊の本たちに包み込まれるような特別な時間……。

梁の立派な古民家を改築した、いわば私設図書館「ふるえる書庫」さんは、いやあ、ほんとに、めさめさ気の通りがよく居心地の良い「場」なんですよね。

こんな場所で『元気じゃないけど、悪くない』を手に皆さんと集まれて、それだけで、なんかこう、とっても心と身体にいい温泉で、湯治でもしたような心地に……。

縁側もいいんですよね

読書会では、この本がきっかけではあるけれど、本から離れて、参加くださった皆さんの人生を語り合う、耳を傾け合う。そういう時間となりました。

この本の読書会は神戸「1003」、奈良「ほんの入り口」さんと続いて3回目でしたが、集まる顔ぶれが変わると、そこで見聞きする内容、語られる話、届いてくる気配、感触……なにもかもが変わります。

人によって「場」がつくられる。

その人がいるから、その場が生まれる。

改めて深く感じ入りました。

めちゃくちゃ厚い時間で余韻がすごかった。いまも自分のなかにあります。

ご参加くださった皆さん、本当にありがとうございました。

撮影許可いただいて撮っています

この「ふるえる書庫」さんは、宗教学者の釈徹宗先生の蔵書がみっしりと収められていて、宗教関連では日本で一番特化したライブラリーなのではないでしょうか。

運営する釋大智さんの写真集などアート系の本も並んでいて、それが意外と、というか、いや、むしろ当然のようにごく自然と混ざり合っていて、アートと宗教がつながっていることが可視化されているようにも感じたり。

とても興味深い本の並びなんです。

また、2階には釈徹宗先生の膨大な漫画コレクションも並んでいます(でもきっと収まりきっていないのだろうなあ)。

開館日は誰でも来館できて、本の貸し出しも可能です。

また、「ふるえる書庫」さんはメンバーシップで参加するメンバーにより運営がサポートされていて、わたしも実はこのメンバーになっています。

メンバーになると、なんと「お店番」までやらせてもらえるんです。

こんな素敵な空間で、本に囲まれて過ごせるなんて、本好きにはたまりませんよね……(嬉)。

メンバーシップも誰でもご参加可能です。

気になる方はInstagramのアカウントやこちらのサイトをご覧ください。@furueru_shoko

読書会の日も、初めて訪れた参加者の方が何人か、早速申し込まれていました(気持ち、わかる)。

ちなみに5/31は、レイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』の新訳を出された(筑摩書房刊)独立研究者の森田真生さんのトークイベントが開催されました。

そんなふうに魅力的なイベントもありますので、どうぞちぇけら〜♪

実は当日は、読書会とは別件で、某媒体で著者インタビューを受けて、その著者近影用にフォトグラファーの福森クニヒロさんに撮影していただいたんです。

これはわたしが「撮影後の福森さん」をこっそり後ろから撮った写真。

読書会ではここに椅子をサークル状に並べたのですが、ここから見上げると、すこーんと吹き抜けになっていて、めちゃくちゃ「気の通り」もよくて最高に気持ちがいいんです。

空間設計は、もちろん椅子や小物、グリーン……インテリアの細部に至るまで大智さんのセンスを感じる空間でもありました。

読書会後に大智さんがつくってくれたコーヒートニックウォーター、香ばして爽やかな味。

二色の層も美しい

読書会に参加くださった漫画家の細川貂々さんと一緒にいただきました。めちゃ美味しかった〜。

ふるえる書庫、ほんと素敵すぎる(震える……)。

『元気じゃないけど、悪くない』(ミシマ社)

細川貂々さんは装画・題字も描いてくださっています