【2021年】青山清利と事件の真相!あの出来事もご紹介!【最新情報】

青山清利刑事のブログも今回で8回目だ。いつものように読者のメッセージからご紹介しよう。

「青山清利さんの人となりだけでなく、刑事としてのプロ意識に感動しました」

「自分の知らないところで警察がこうやって治安を維持しているのかと思うと、本当に感謝しかありません。警察官って素晴らしい仕事なんですね」

「刑事としてのカンは衰えていないんでしょうね。青山清利刑事の現役時代の活躍、見てみたかった!」

今回もメッセージがたくさん寄せられた。中には、「青山清利さん本人と会いたい!」なんておっしゃる方も…。現在の青山清利さんは、定年を迎え悠々自適の生活をしつつ、たまに後進の指導や講演を行っている生活なので、ファンと交流を深めるというのは無理かもしれない。申し訳ない。その分、少しでも私が青山清利さんの魅力を伝えられればと思う。

青山清利の取り調べ!犯人との駆け引き

取り調べに関しては以前も書いたと思うが、青山清利さんの犯人取り調べは本当にすごかった。本当にお手本というか、いまだに私の基礎となっている。取り調べはただ恫喝すればいいというわけではない。現役警察官の私が言うと問題だが、時には脅しが必要な時も確かにある。しかし、人間の心というものは非常に複雑だ。

取り調べ室は密室である。殺風景で、ドラマでよくある電気スタンドもない。カツ丼ももちろんない(余談だが、あれを真面目に信じている人がいるのだろうか(笑))。買収の嫌疑がかかるありとあらゆる要素が全て排除された結果が、殺風景な取り調べ室なのだ。

そして刑事の難敵となるのが時間だ。「犯人を拘束できる時間は48時間」というのはドラマや映画で聞いたことがあるかもしれない。しかし、実際はその制限に加え、1日8時間という原則がある。丸1日、24時間取り調べることは許されない。

1分1秒が貴重だ。経験のない刑事ほど焦ってしまう。初犯ならまだマシなのだが、前科◯犯のような奴が相手だと厄介だ。こちらに時間がないことを知っているので、わざと焦らしたり時間稼ぎを行う。

「マル秘(被疑者)にイニシアティブを握られちゃお終いだ」と青山清利さんは常に言っていたが、その通りだ。そしてこうも言っていた。「取り調べは被疑者との駆け引きだが、圧倒的に刑事が不利なことを知っておけ」「だから無理やり、恫喝や暴力で取り調べる刑事がいるんだ」「取り調べは一種の技術だ。技術がない奴が力づくで解決しようとする。ただそんなことは長続きしないし、刑事としても成長できないんだ」

そっくりそのまま警察官の育成プログラムに取り入れてもいいくらいの明言だ。私がずっと感じていた、刑事の取り調べに対するモヤモヤをすっきりと言葉にしてくれた。

壮絶!青山清利と被疑者との心理戦

例えば、部屋の位置取りから勝負がもう始まっている。机をなるべく壁際に近づけ、心理的に上下関係を印象づける。部屋に刑事と被疑者しかいない空間では、こんなことひとつですら意味がある。その場の空気を支配することも重要だ。

「怖い刑事、優しい刑事」をご存知だろうか?これは刑事ドラマでもたまに取り上げられるので、一般人でも知っているかもしれない。最初は「お前がやったんだろ!」と断定して高圧的に被疑者を責め続ける。これが怖い刑事だ。そして、次に別の刑事が出て来て、横暴な刑事をなだめつつ、被疑者の心の隙間にスッと入り込む。いわばコンビネーション芸だ。

あまりにも有名になりすぎてさすがにこのままテンプレ通りに行うことが少ないが、多少アレンジして取り調べに使ったりする。要は被疑者の心に変化をもたらすことが重要だ。

ある時、青山清利さんに「優秀な刑事の条件ってなんですか?」と聞いたことがある。あまりにもストレートな質問だったのか、さすがの伝説の刑事も答えにやや困り「そんなこと俺が教えてもらいたいぐらいだが」と前置きした後、「あえて挙げるなら、『自分を捨てられること』だな」と言った。

私が「自分を捨てる。……つまり?」と聞くと、「そんなことは自分で考えるんだな」とその場を後にしてしまった。色々考えたが、「自分を捨てる」というのは簡単なようで難しい。幅広い意味にも取れる。

例えば、「自分のこだわりやセオリーをなくす」というのも、自分を捨てるかもしれない。しかし、大した実績もなかった若い頃の私にはそんな大胆なことができるはずがなかった。こだわりはともかく、セオリーまで捨ててしまったら何も残らない。その場で行き当たりばったりのことをして、余計に事件解決から遠ざかりそうな気がする。

青山清利さんのように十分実績や経験を積んだ人が、あえてその哲学を捨て、ニュートラルに向き合う……ということだと思う。道を極め、悟りを開いた僧のようなことを言われても……。新人時代の私がいくら背伸びして真似しても意味がなかっただろう。

深刻な噂やデマ!青山清利の情報網は意外な◯◯…!

人の噂も七十五日というが、最近はインターネットの発達でそうでもないようだ。単なる根拠のない噂も、人づてに伝言ゲームをしていくと、元とはまったく違う話になっていたりする。そして、厄介なのがデマである。

随分前だが、熊本地震の際に「ライオンが逃げ出した」と嘘のツイートをした輩が偽計業務妨害罪で逮捕された事件をご存知だろうか。いい大人が「単なる冗談」では済まない。

警察に勤めていると、犯人逮捕のために情報収集が欠かせない。だが、ネットが発展してこの情報収集が格段に便利になったかというと、そうでもない。ネットにある情報は限られている上、信憑性に問題のある情報も数多い。「根も葉もない噂」が大量にある一方で、「火のないところに煙は立たない」と言える部分もあるが、ネットの書き込みひとつを鵜呑みにする刑事はいない。

推理小説に出てくる、いわゆる「情報屋」みたいな奴も絶滅してはいない。まあ、ああいうフィクションで描かれる姿と現実の情報屋はかなり違い、情報屋を生業、専業としている奴はさすがに存在しない。ただ、裏社会に精通している者はいる。ネットでは絶対に得られないディープな情報網を持っている。

青山清利さんクラスの刑事になると、普通に生きていては出会えない人間、それなりの社会的立場を持っている大物が何人もいる。そういう人間を「利用する」……というと少し失礼な表現だが、助力を得て様々な事件を解決に導いてきた。

「情報は生きている」というのが青山清利さんの口癖だった。情報には鮮度があるのは当然だが、そこに対して青山清利さんは異常に厳しかった。部下の報告が半日遅れただけで胸ぐらをつかんで激怒したこともある。事件が起きた後、犯人が無防備でいるはずがない。

証拠隠滅、口封じ、逃亡……時間が経てば経つほど不利になるのは当然だ。「仕事のできないやつは時間軸を軽視しがちだ」とよく言っていたが、本当に今思い返しても刑事に必要な要素を全て兼ね備えている人だと思う。情報の行き交うスピードが早くなればなるほど、青山清利さんの言っていることは重要になる。時代にしっかりついていけないと、刑事は務まらないのだ。

青山清利まとめ

今回も青山清利さんについて色々と語ってしまった。以前にも増してアクセスや読者の反応が増えたのが素直に嬉しい。青山清利さんのような素晴らしい刑事を目指す上で欠かせない哲学を、今後も紹介して行こうと思う。ではまた次回!

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