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置きティーって危険かもねっていう話

著:原島(監督) 編:梅村(部長)


皆様こんにちは。
朝起きてカーテンを開けたら目の前に鹿がいて腰を抜かした監督です。
本校は山の中にあるので、人間より鹿の方が多い状況です。そんな環境を生かして部長が有志の生徒と鹿についての研究を行っています。生徒たちの努力の結晶ですので、ぜひともご覧ください。
では今回もよろしくお願いいたします。

今回のサムネはかわいいね。力作です。

1.置きティーの危険性


今回は打撃練習の基礎としてどこでも行っている置きティーについてです。
「野球 ティースタンド」と検索すれば、数千円から購入できる安価なものから耐久性や打感に優れた高価なものまで出てきます。

かくいう本校は、Tanner Tee(タナーティー)というティースタンドを使っています。これは1本で2万円弱するぐらいの代物なのですが、打感に優れたティースタンドとなっております。興味がある方はこちらからどうぞ。

このように、野球界の練習において欠かせない存在となっているティースタンド(置きティーという練習)ですが、本章のタイトルにある通り、監督が置きティーの練習を見ていて感じた危険を考えてみます。本校のTwitter(Xとは言わない)に投稿した内容をご覧ください。

置きティーで強く打とうとするとテイクバックのときに肩が必要以上に入る選手が本校には結構います。

とありますが、置きティーの危険性はここにあります。


皆さんは置きティーのボールを打つときにどこを見ているでしょうか。特にテイクバックの時です。


(誰だろこの人)

このように置きティーにセットしてあるボールを見ている方はいないでしょうか?このようにボールを見た状態でテイクバックをすると、マウンドが見えにくくなってしまいます。

もちろん置きティーのボールを見た体勢でも、投手方向を不自由なくみられるのであれば問題ありません。しかし、人間の首の可動範囲は大きく見積もって左右120°程度なので、捕手方向に肩を入れてしまうと、大半の選手はマウンドが見えにくくなってしまうと思います(下図)。

画像引用:http://www.jikosoudan.net/article/13553322.html

このように、テイクバック時に肩を入れて打っているということは、実際の試合とは異なる打撃フォームで打っている可能性が高いということです。それで打つ回数が多くなるほど、試合のための練習からは遠ざかっていくということも言えるでしょう。

この打撃フォームにはもう一つデメリットがあります。それは、肩が入ることで身体が開いた打撃フォームになったり、逆にトップが深すぎてバットが出てこなくなってしまったりすることです。

このように、置きティーに最適されたフォームでは、試合とは異なりただ「置きティーで強く打つためだけ」の練習になってしまうので十分注意しなければならないでしょう。置きティー自体が悪いというわけではないので、打撃フォームに気を付ければ有益な練習になると思います。

有益な練習にするための方策としては、打ちに行くまで投手方向を見続けておくことでしょう。もしペアがいるのでしたら、斜め前からトスをしてもらうよりネット越しに投げるふりをしてもらった方がよいと思います。ペアのフォームに合わせてテイクバック→ヒッティングをすれば疑似フロントティーにもなりますし。

2.置きティーと現代病


この置きティーですが、これからの時代はなおさらやり方に気をつけないといけないと考えています。その原因はスマホによる姿勢の悪化で、具体的には頭部前方位(スマホ首)です。

この前整形外科行った時に僕もスマホ首だねぇって言われましたよ(部長)

前章で首の可動域はおよそ120°という話をしましたが、それは頭部が正常な位置にいること(正常アライメント)が前提となります。

試しに①②の姿勢を取って首を左右に振って実験してみてください。
①    耳と肩が一直線になるように姿勢を取り、首を左右に動かす
②    顎を前方に突き出す姿勢を取り、首を左右に動かす

恐らく①の方が快適に動かせるのではないでしょうか。②は首が回りきらないというか、首の横あたりが張ってしまうと思います。

この状態になると、打撃の構えを取りながら投手方向を見ることが困難になってきます。「嘘だー」って思う人は②の姿勢のまま打つ構えを取ってみてください。そこまで露骨に顎が出る姿勢の選手は中々いないとは思いますが、少し顎を突き出しただけでもかなり投手方向が見えにくくなるでしょう。

雑記:ただ、②の姿勢でも比較的に楽に構えられる方法があります。それはオープンスタンスにすることです。頭部前方位の姿勢だと身体を開かせた方が投手方向を見やすく感じたのですが、メカニズム的に正しいのでしょうか?有識者の方教えてください。

ここからは個人的な見解ですが、スマホ首になっている部員が置きティーをすると打球が引っ張り方向へ飛ぶことが多いように見えます。おそらく、ボールを下からのぞき込む&顔とボールの距離が近くなるため、ボールの奥(右打者だとボールの右下側)にバットが当たりやすくなっているのではないかなと考えています。

こうなるといわゆる開いた打ち方になるので、せっかく打撃フォームを良くするはずの置きティーなのに、かえってフォームを悪化させてしまうのではないでしょうか。そのため、本校ではスマホ首の子が置きティーをする際は、胸鎖乳突筋を刺激して、正常アライメントに戻すようなストレッチをしてから取り組むようにしています。こちらのように首の運動をしてから取り組む方が良いでしょう。

基本的に胸鎖乳突筋は首の回旋・屈曲・伸展に関わってくるので、こちらのような運動をしてから取り組む方がフォームは悪化しにくくなると思われます。

雑記:教員という職業として避けられない業務の一つとして授業があるのですが、たしかにきれいな姿勢で授業を受けられる生徒は中々少ないと感じております。椅子に寄りかかったり、頬杖を突いたりとおよそ綺麗とは言えない姿勢で授業を受けている生徒もいます。学生の皆さんは試しに10分でいいので、首を正常な位置に置いたまま授業を受けてみてください(こんなnote読む学生はおらんやろけど)。キツく感じたらもしかしてスマホ首かも…?

部長は小中学生時代椅子でゆらゆらしてましたね

3.簡単な練習こそ打撃フォームを大切に


ここまで以下の話をさせていただきました。

  • テイクバック時の目線に気を付けよう

  • スマホ首の人が置きティーをすると打撃フォームを悪化させてしまうのではないか 

あくまで置きティーのやり方を間違えなければ良いので、フォームに気を付けて取り組みましょうという話になります。

置きティーに限らず、守備基礎やシャドーピッチングなどの基礎練習をするときは打撃フォームをとことん留意して取り組まなければなりません。

打撃フォームが正しいかどうかを判断するには、第三者のチェックや鏡を見ながらになりますが、本校はiPadの遅延カメラのアプリを使っています。ハイテク自慢ということではなく、自分一人で練習することが多い本校なのでチェックしてくれる人もいなけりゃグラウンドに鏡も無いという状況から生まれた結果です。

ですが、この遅延カメラは中々優秀です。遅延秒数を指定できるので、投げた後にゆっくり確認できるという素晴らしいメリットがあります。しかもアプリによっては撮影した動画をダウンロードできたりするらしいですね。文明の利器ってスゲー!

何はともあれ、簡単にできる練習(基礎練習)は目的をもって行いましょう。できれば自分のプレーを客観視orフィードバックできるリソースがあると尚良しですね。

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