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あおヤギさんからの手紙 #1ギウンとは?/国会閉会とGoToトラベル停止について

こんにちは、衆議院議員のあおやぎ陽一郎です。

立憲民主党所属で、選挙区は神奈川県6区(横浜市旭区・保土ヶ谷区)、現在3期目です。
このnoteでは、国会の外からは分かりづらい国会のしくみや、議員としての活動、政策、意見などを投稿していきたいと考えています。

初回は、私が所属しているギウン、そして国会閉会とGoToトラベルの停止をテーマに記事を投稿します。

ギウンとは?

ニュースでご覧になった方も多いかと思いますが、先日12月5日に国会が閉会しました。
この際、立憲民主党をはじめとした野党から現在の新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえて国会会期延長の申し入れを行いましたが、「議運」にて否決という結果に至りました。

「議運(ギウン)」というのは議院運営委員会の略称で、衆議院・参議院にある委員会の一つです。
今回のような国会の会期に関する決定のほか本会議の開催や法案の取り扱いなどについて取り決めます。

現在、衆議院議院運営委員会は25名で構成され、うち自由民主党15名、公明党1名、立憲民主党6名、国民民主党1名、日本維新の会1名、共産党1名となっています。

参考までにウィキペディアの説明を添付します。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AD%B0%E9%99%A2%E9%81%8B%E5%96%B6%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A

私はこの議運の理事として国会運営に携わりました。

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国会運営に関する正式な決定は議運で行いますが、その前に各政党の国会対策委員会(通称:国対、議運と同じく国会運営に関する部門です)委員長により事前交渉が行われます。

自民党の森山国対委員長と立憲民主党の安住国対委員長の会談シーンをニュースでご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。

このように政党間でも交渉が行われるため、議運の理事は国対とも連携して議運の仕事に取り組むこととなります。

国会閉会とGoToトラベル停止について

先述の通り、野党は国会延長(12月28日まで)を求めましたが、議運の多数を占める与党議員によってこの申し入れは否決され、国会は閉会することとなりました。

しかし、現在のように国が危機的な状況に直面しているのであれば国会を開き、新型コロナウイルス対策について審議されるべきであったと思います。

政府は昨日12月14日にGoToトラベルの全面的な停止が決定しましたが、どのような根拠をもとに停止決定に至ったのでしょうか。

もちろんキャンペーンの停止自体は、現在感染が拡大していること、そして医療体制が逼迫していることを考慮すると妥当な判断ですが、GoToトラベル事業を計画する際に、事業停止の目安となる感染状況の指標などは作成していたのでしょうか。

停止期間は12月28日から1月11日までとなっており、この間の旅行代金の割引はなくなり一定程度旅行者の減少は見込まれることと思いますが、帰省などの移動については制限しないのでしょうか。また停止開始を28日にしたのはどのような理由からでしょうか。

専門家から成り立つ分科会が国に対して提言をしていますが、その提言を受けた後どのような議論を経て、政治は政策について最終決定をしているのでしょうか。

対策立案から実施決定までのプロセスについて、政府の説明は不十分であまりにも不透明です。

国会の場で国民に対しての説明責任が果たされるべきであったと思います。

今回、国会会期延長の申し入れは否決されましたが、本来であれば、議会の多数を占める与党はその優位性に驕ることなく少数の意見を尊重し、十分に議論を深めるべきであり、それこそが議会制民主主義の姿であると思います。

国会は憲法に規定されている国権の最高機関です。これ以上形骸化しないよう政権与党には誠実な対応を望みます。

以上、青柳陽一郎でした。