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色で観る映画

映画に使われている「色」を観る

それを教えてくれたのは、私を色の世界へ導いてくれた恩師でした。

先生は色を観るために3回は映画を観るそうです。

1回目は純粋にストーリーを楽しみ
2・3回目で色を観るのだとか。

私はそこまで映画鑑賞に時間を費やしませんが、たった1回しか観ていなくても印象に残る色ってありますよね。

先日初めて観たのが『ティファニーで朝食を』。

現代映画とは違ってゆったりとしたストーリー構成というのか、目まぐるしい場面展開がなく純粋にストーリーと色を楽しめる作品でした。


『ティファニーで朝食を』で印象に残った色が3つあったんです。

ひとつめは、オードリー・ヘプバーン扮するホリーの住む部屋のソファーにある「紫と赤紫」のクッション。

白が基調のインテリアに鮮やかな2色が目に焼き付きました。

紫はファッションやインテリアではおしゃれな色として使われることがありますが、注目したのは色の意味。

紫も赤紫も個性的でミステリアス、妖艶さを表します。

ホリーの可愛いけれど何だか色気があるところ、自由で掴みどころがないところを象徴しているかのようです。

ふたつめは、ホリーと心を通わせた男性とが散歩(デート)するシーン。
ホリーが着ていた鮮やかな「オレンジ」のコート。
ひときわ華やかな印象でした。

オレンジのコートを着て2人でティファニーをはじめNYのお店を楽しそうにまわっていきます。

オレンジは楽しさ、前向き、陽気を表す色。
2人の気分が高揚してわくわくしている様子がみてとれます。

みっつめは、オレンジのコートから一転、オードリーの心が彼から離れたときの「ベージュ」の服。
ブラウンに近い落ち着いたベージュでした。

それまでは鮮やかな色や黒など強い色を着ていたホリー。
ベージュを着ていると地味な印象です。

ベージュの彩度の低さ(鮮やかではない色の意味)が
存在を消す
私にはもう触れないで
のイメージ付けにピッタリ。


ちなみに次の展開で別の彼とデートしているときはまた真っピンクのドレスを着ていました。

ベージュとの対比で余計に派手に見えて、ホリーがちょっとやけくそになっているようにも感じられました。


洋服に限らず、景色の色、インテリアの色、画面全体の色の効果によって登場人物の心を表すことができる映画の演出。

アートですね。

動くアートとして映画観賞してみるのもおもしろいですよ。


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