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マイ・ファニー・ヴァレンタイン3曲

60年も生きているとヴァレンタインの思い出ぐらい一つや二つあるものです(十以上もないのが悲しいけど)。まず音楽から、一番好きなのはやはりエディ・コスタのビターな一曲。「ハウス・オブ・ブルーライツ」から。

中学の頃、気になる女の子がいて、絶対に貰えると思ったら、親友だったというのが一番悲しかった思い出ですかね。親友はモテ男だったので、チョコを分けて貰って食べていたのですが、まさかあいつまでという心境でした。俺のいるところで渡さなくてもいいじゃないか?

すごいツッパリ娘だったのにしおらしく少女マンガのように渡していました。まだこれ、O君に渡しといてと言われなかっただけいいか。まあ彼は、健康優良児タイプのスポーツも勉強もギターも上手い人だったけど、結婚したのはいまいちだったな。そんなもんです、人生なんて。

二曲目は、ビル・エヴァンスとジム・ホールとの『アンダーカレント』から。これも甘くないですね。ジャケットが浮遊する水死体ですから。でも、このインタープレイの見事さ。ギターとピアノの真剣勝負です。

いつからか義理チョコというのが出始め、その度に3倍返しというへんなルールが憂鬱にさせる。まあ、毎年のように貰っていた取引先のおばさんには、さすがに参りました。普通のチョコだったらいいのに。一見豪華だから、どのぐらいのお返しがいいのか悩みます。一番いいのは、チョコをまとめて食べてと誰にも渡してくれるのがいいです。無いのも淋しいし、豪華だとホワイト・デーが気になる。

チェット・ベイカーは甘いヴァレンタインの定番の曲です。ウィスキーというか薬物入っているような恐ろしさもありそうで。実際にチェットは麻薬中毒でした。

ゴディバを貰ったこともあったけど、それはもうそういう間柄だったから、食べ慣れない高級チョコを貰っても嬉しいということはなかったのです。むしろ、それが普段食べ慣れていないチョコなんで、これだったら明治のチョコの方が良かったかな、なんて余計なことを言ってしまって気まずい雰囲気に。彼女お嬢さんだったんだよね。そんな女心もわからなかった。

でも正直なところゴディバを送るなら相手を見てからにして貰いたいです。やっぱ明治のチョコレートの方が美味しいと思ってしまう。そう言えばパチンコ好きなオバサンがよく 森永「ハイクラウンチョコ」をくれたものです。ヴァレンタインに関係なかったけど、あれが一番美味しかったというか、カードが魅力でした。

最後にトム・ウェイツの「ブルー・ヴァレンタイン」を上げなければ。映画『ブルーバレンタイン』も幸せなカップルに見てもらい映画ですね。今を大切に生きましょう。


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